『Yama』に恋したきっかけは、栗だ。

お店のことを好きになったのに止まらず、スイーツのコースというカテゴリーへの興味まで喚起してくれた、素晴らしい体験だったのを思い出す。あれから2年経ったが、感動は1つも目減りすることなく、年に一回楽しませていただいております。特に毎回涙が出そうな程に感動を与えてくれるのが「絹」。

文字通り、まるで絹のようなしっとりとした食感。栗は水分を奪われる代表格だが、卓越した保湿能力がその印象を全く感じさせません。下に隠れたお米のピュレとの相性も抜群で、唯一無二の栗ご飯であり、唯一無二のモンブランを完成させております。ちなみに、初めて知ったが、絹の由来はシェフのお祖母様のお名前らしい。どこまで素敵なエピソードがくっついてきます。
その他のコースのラインナップはこちら。至極の料理をご覧ください。
とその前に、コースが始まる前に栗の旨味だけを伝えるプレゼンテーションから始まる。栗の煮汁を塩で整えただけのものだが、これの旨味に驚くばかり。追熟をかけた栗の旨味がどういうものなのか、これを伝えるのに言葉は必要ありません。
「栗と蕎麦」
栗の出汁に蕎麦の香りをつけたもの。シルキーなタッチはさすがとしか言えない。

「カプレーゼ」
定番の逸品。何度も食べて気づいたが、スイーツコースなのに、適度に塩気を感じさせるのがポイントなのかも。メモメモ。

「柑橘と果汁」
全ての繊維を取り除いたという蜜柑がやばい。完全に口の中でとろけます。キャラメリゼして香ばしさもつけて、最後は山椒のニュアンスが跳ね返します。昭和感のあるアイスを添えて。

「洋梨のマリネ」
ラフランスを柚子と蜂蜜で香り付けしたソース。なんだこのしっとりした食感は。なんだこの中から溢れ出す果汁は。驚き。

「紅玉のグラニテ」
ピンク色の正体は林檎の皮。林檎のアイスと林檎のジュレを重ねて、林檎よりも林檎のグラニテを作り出す。

「洋梨の春巻き喜界島の香りと」
これも定番のアプローチだが、毎度驚かされる。洋梨にはほぼ火が入らないので、洋梨がジュース状態で口の中に飛び込んできます。

「白胡麻のアイス」
これも定番の逸品。カプレーゼの時と同様に、この塩気がコースを引き締めているに違いない。

「初霜」
このシルエットは今年の冬に、初雪という名前でデビューしたが、今度は初霜だ飴細工で作った美しいシルエットに、栗や堀川牛蒡、さらに柿が隠されます。

—
1回目の訪問
「震えるほどの感動。圧巻の栗ご飯。@Yama」
https://blog.33inc.jp/2021/11/28/yama/
2回目の訪問
「お菓子なレストラン、白金へ。@Yama」
https://blog.33inc.jp/2023/02/26/yama-3/
3回目の訪問
「パティシエが作るフルコース。今回のテーマは「桃」@Yama」
https://blog.33inc.jp/2023/07/30/yama-2/
Yama
東京都港区白金6-16-41 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13279936/