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2017.07.25 夜

移転後のくろぎはいかに!?@くろぎ

日本料理

浜松町・田町・品川

50000円〜

★★★★★

黒木さん、移転おめでとうございます。日本最高峰の日本料理店「京味」で腕を磨いたアイアンシェフ黒木氏。湯島の地の席のイス取りゲームは激戦を極め、その料理を食べること自体が困難。てっきり大門への移転で席数が増えるのかと思いきや、むしろ席は減少。これまで以上にお客様と向き合っていきたいという黒木さんの心意気が込められているそうだ。移転から約4ヶ月。ミトミえもんも向き合っていただけます。

くろぎの変化は場所だけではない。料理も一段も二段も進化を遂げてます。例えば和牛のローストビーフを使った先付。いつも驚きを提供してくるイメージだが、先付から肉料理が登場するとは何事か。柔らかいヒレ肉のローストビーフに白雲丹、賀茂茄子、つくね芋のとろろが合わせられます。冷製であること、ローストしたこと、塩分濃度、淡白な白雲丹、涼しげな色彩などを重ね合わせて疑いようもない先付に仕上がってます。

お得意の胡麻豆腐にはわかりやすい変化があります。陶板の上でジュージュー焼けております。もちろん単純なパフォーマンスではなく、焦げが絶品の胡麻豆腐をさらに上に引き上げます。

季節の食材は鱧、伊勢海老、鮎が躍動。まずは鱧がお椀で蓴菜とともに登場。揚げてあるにもかかわらず、その柔らかさは完全にキープされる。その上で鱧の旨味もしっかり椀が享受しているのだから、鱧もきっと納得していることでしょう。屋形船を見立てた八寸にも鱧は登場。鱧の押し寿司をタレと梅肉の2種類楽しませてくれます。あの立派な鱧もきっと報われましたね。

向付には大間の釣りの「鮪」と「伊勢海老」。醤油にやられた!伊勢海老の味噌を混ぜた醤油なんです!これは誰がなんと言おうとご飯の投入が必須です。なんて思ってたら、黒木さんしっかり用意してました。あなたは、エスパーですか!!完全に心を読まれました。徳島産の鮎は濃厚な蓼酢で。こういう奇をてらわない堂々とした料理も並ぶの魅力的だ。

実は鱧はもう一品。最後は鱧のすき焼きです。すき焼きといえば、生卵が必要ですがこの部分が卵だけに止まらない。なんと最高級の生雲丹まで投入されます。ここに甘辛く味付けされた鱧や玉ねぎが投入されるのだからハズレようがありません。

しかも!これで終わりじゃないです。もう予想はつきますよね。そうです、ご飯の投入です!卵、生雲丹、鱧の旨味、濃厚なタレ、これだけの登場人物ががっちり握手したTKGの出来上がりです。おそらく人生で一番贅沢なTKGだったことは断言できます。

まだまだ終わりませんよ。今度の食事は京味系列の名物「鮭ハラス」。これハラス鮭と呼ぶべきですね。確実にハラスのほうが多いです。笑 そして、くろぎの名物「鯛茶漬け」と続く。いやぁ、お腹も愛も満タンです。

デザートでは定番の「葛切り わらび餅」と「塩アイス」が登場。最後はシンプルだななんて思ってると、世界最高の貴腐ワインであるシャトー・ディケムをかけちゃいます。極甘口の白ワインが重なることでデザートとしての完成度がぐっとあがります。

改めて移転おめでとうございます。またイス取りゲーム頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします!

その他、料理メモ。
「万願寺唐辛子」
「無花果の風呂吹き 酢味噌」

1回目の訪問
「日々生まれる命に、日々精進する技術を。@くろぎ」
https://blog.33inc.jp/2016/02/22/29379/

2回目の訪問
「くろぎの料理で2回目の正月気分@くろぎ」
https://blog.33inc.jp/2016/01/06/2-6/

3回目の訪問
「「春香る三月のくろぎ。春そのものを食べ尽くす!」@くろぎ」
https://blog.33inc.jp/2016/03/23/29181/

くろぎ
03-6452-9039
東京都港区芝公園1-7-10
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131401/13094789/

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