2023.01.21 夜 静岡焼津に温石あり。@温石 日本料理 焼津・藤枝・御前崎 10000円〜29999円 ★★★★★ 静岡焼津にある日本料理店『温石』。住宅街の中にひっそりと店を構える名店だ。 懐石料理を営む父親の背中を見て育った2代目、杉山乃互氏が暖簾を守る。温石とは、懐石料理の由来になった言葉であり、料理のベースは茶懐石にある。ただ、そこに固執するのではなく、大将の生まれ育った静岡や焼津の魅力を最大限に堪能させることが料理の軸になっている。焼津の魚といえば、いまや全国区となったサスエ前田魚店の存在無くしても語れない。そんな最高の素材を最高の形で提供する、その信念が全ての料理から伝わります。同店のスペシャリテも前田尚毅氏と二人三脚で作り上げたものだそうだ。 夜のコースが開始が18時半なのも同じ理由。午後に水揚げした魚に仕事を加えて我々に提供できる可能時間がそこなのだ。また、もともとは個室のみの料亭だったそうだが、リニューアルしてカウンター席を設置。カウンターを採用したのは、料理を運ぶ時間の料理の劣化すら惜しいとの思いから。魚ばかりに言及したが、静岡は海だけでなく日本一の山を擁する県であり、土が作る恵みもしっかり楽しませます。そんなこだわりが、東京にも京都にもない「焼津」の懐石料理を完成させております。 料理のラインナップはこちら。 「聖護院大根」ふろふき。優しい味わいで素材の甘味をじっくり感じさせる。味噌と黒七味がアクセント。 「真烏賊」肝と烏賊墨の塩と合わせて。太白がアクセントになるものの素材の力ばかりで味の強さを作ります。秀逸。 「太刀魚」葛叩き。全体を通じてレアな火入れが目立つが、魚をポテンシャルを最大限に引き出すためなのでしょう。椀種は占地、三つ葉、山葵。 「平目」はい、生涯一位の平目です。今朝締めの魚体らしいですが、こんなに甘味と香りの強い魚体に出会ったことがありません。えんがわなど、もはやトロです。 「エボダイ」なんて清らかな味わいでしょう。関西の癖のない春菊や自家製の柚子胡椒と重ねるなど、爽やかさを重ねることに余念がない。 「海老芋」おかき揚げにて。 「赤座海老」焼きしゃぶにて。蟹しゃぶのような食べ方だが、あらゆる食べ方を検証してここに辿り着いたそうです。みずずしさも素晴らしければ、味の濃さも素晴らしい。 「椎茸」 「金目鯛」鱗焼き。身の甘味と香り、皮の香ばしさ、実山椒醤油のアクセント。いろんな余韻がいつまでも。スペシャリテにふさわしい逸品。 「赤蕪の甘酢漬け」口直し 「煮えばな」 「食事」炊き込みご飯。蛤、菜の花、牛蒡 「食事」浜名湖の青海苔の煎餅ご飯 「食事」自家製唐墨ご飯 「水菓子」紅ほっぺ 「お菓子」春菊餅 — 温石054-626-2587静岡県焼津市本町6-14-12https://tabelog.com/shizuoka/A2203/A220301/22006811/