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2017.10.14 夜

東京の寿司屋にはなくて、淡路島の寿司屋にあるもの。@すし屋 亙

寿司

淡路島

10000円〜29999円

★★★★★

初上陸の淡路島。今回の旅の目的は「寿司」だ。瀬戸内海最大の島である淡路島では、明石や由良の魚介が有名ですね。東京や京都の寿司屋や日本料理店でもすっかりお馴染みです。魚が持つ新鮮な旨さを楽しむには、これ以上の条件の立地はありません。東京の寿司屋にないもの、その新鮮さを堪能させていただきます。

『すし屋 亙』
大将は大阪で修行し、33歳のときに地元の淡路島で独立。新鮮な淡路の魚を存分に楽しませる寿司店として知名度を獲得。食通たちが明石海峡大橋を通り、店へと島を渡って行きます。撮影禁止の店のため、謎に包まれたお寿司がようやく目の前に現れます。

淡路において最も有名なのは白身魚。薄口醤油の煮切りを手で塗り、酢橘を絞って提供いただきます。新鮮な魚らしい歯ごたえと、まるで寝かせたような旨味が共存しています。漁師さんの締め方のおかげと謙遜しますが、新鮮さに加えて大将の技術が物をいうのでしょう。東京でもお馴染みの明石の「鯛」、弾力のある食感が旨味を継続させてくれる「クエ」、高級魚である「コチ」などと楽しませてくれます。教えてはいただけなかったですが、この薄口の醤油の塩梅が絶品です。淡路で有名な「鱧」や「アブラメ」もこの醤油と酢橘の恩恵を全力で受け止めます。鱧のとろけるような食感にも注目です。

印象に残ったのは淡路の恵みは白身魚だけではない。梅肉と合わせた明石産の「蛸」が登場。梅肉といえば鱧の印象が強いですが、これが生まれたのは苦肉の策だったんだとか。蛸と梅肉は純粋に相性の良さから選択したそうです。確かにばっちりの相性で蛸の甘みを引き立てます。

淡路といえば「雲丹」の存在も忘れてはいけない。淡路産の雲丹の上に、透けるほど薄切りの烏賊を重ねます。見た目の美しさも然りだが、味わいもしっかり調和します。新鮮な魚を切って出すだけではない、亙オリジナルの工夫がここにあります。

もう1つ、絶品の焼き穴子も素晴らしい。タレ焼きされた穴子を網で炙ってくるっと結ぶ。ここにシャリをつめて提供される。強い焦げ感があるのだが、この香ばしさは影響は確実にプラスにでてます。ほろっと溶けていく穴子に存在感を付与しているようです。そうそう、穴子はつまみでも提供してくれました。胡麻、胡瓜、ガリ、沢庵などとまぜた穴子。これも日本酒との相性が抜群です。

東京の寿司屋にないものが、ここ淡路島の寿司屋にはありました。写真のような記録には残っていないが、しっかり記憶には残った。

すし屋 亙
0799-62-4040
兵庫県淡路市志筑1871-5
https://tabelog.com/hyogo/A2806/A280601/28023929/

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