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2026.01.14 夜

ちゃんと食べられる、静かなワインの居場所@ヨルヤ

バー

原宿・表参道・青山

5000円〜9999円

★★★☆☆

南青山の路地に控えめに灯るワインバー『ヨルヤ』。表通りの喧騒から一歩引いた場所にあり、意識しなければ通り過ぎてしまいそうな佇まいが、この店の魅力を物語っている。系列にはフレンチの「ヒロヤ」、定食屋の「青山 おとと」があるが、業態も役割もそれぞれ明確に異なる。その中で『ヨルヤ』はワインバーという立ち位置で、酒を楽しむ時間と、しっかり食べたい気持ちの両方を受け止めてくれる存在だ。一言で言うなら、隠れ家的でデート向き。静かすぎず、軽すぎない、その塩梅がいい。

店内はコンパクトだが、狭さを感じさせない設え。照明を落とした空間が自然と視線を内側に向け、会話に集中できる距離感を生んでいる。南青山という立地を考えると、この落ち着きはむしろ貴重で、選びたくなる理由がはっきりしている。

ワインはアメリカ中心のラインナップで、果実味があり、肩の力を抜いて飲める構成。難解さはなく、グラスが自然と進むタイプが揃う。それに合わせる料理がまたいい。メニュー構成が素直で、アラカルトを眺めていると、ワインを飲みに来たはずなのに「これも食べたい」が次々に浮かんでくる。ワインバーでありながら、食事欲をきちんと受け止めてくれるのが、この店の強みだ。

「フレンチフライ」はその象徴。揚げ色は軽やかで、油の切れもよく、スターターとして完璧な立ち位置。ワインを待つ間につまむつもりが、気づけば皿が空いている。

「ヨルヤのハンバーグ」は和風仕立てで、肉の旨味をしっかり感じさせつつ、味付けは重くならない。ワインバーでハンバーグが出てくると、正直テンションが上がる。

「パスタ」は柔軟な対応力が光る。この日はペペロンチーノをベースに、ベーコンは大きめカットでオーダー。タリオリーニの歯切れの良さと、ベーコンの脂の甘みがダイレクトに伝わり、シンプルだが満足度は高い。こういう“わがままが通る”感じも、デート向きと言われる理由のひとつだろう。

フレンチの技巧を見せる店でもなければ、定食屋のように日常に寄り切るわけでもない。ワインバーとしての心地よさを軸にしながら、ハンバーグやポテトフライといった、気持ちが緩むメニューをきちんと用意している。そのバランス感覚が、この店の魅力につながっているのだろう。ちゃんと飲んで、ちゃんと食べたい夜に、候補に上がる一軒。ご馳走様でした。

ヨルヤ
050-5868-5184
東京都港区南青山4-9-30 安東ビル 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13245297/

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