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2026.01.02 昼

ホテルダイニングの底力@FORNI

イタリアン・ピザ

京都市

10000円〜29999円

★★★☆☆

三が日は食べ歩きにとってまさに鬼門。名店の多くが正月休みに入り、せっかく京都を訪れても「どこで食べる?」という迷宮に迷い込みがち。そんな時、旅人にとって最後の砦となるのがホテルダイニング。今回はその代表格、「HOTEL THE MITSUI KYOTO」のメインダイニング『FORNI(フォルニ)』を訪問。

『FORNI』では、大きく分けてパスタ or ピッツァの2つのコースが用意されている。それぞれが6品構成で、前菜やメインを共有しつつ、主役となる炭水化物の方向性が異なる。今回は2名での訪問だったため、両方のコースを注文してシェア。読み進めながら、どちらのコースにするかの参考になればこれ幸い。

コースの始まりに供されるのが、香ばしいひと口サイズの「サクリスタン」。クロワッサン生地をねじって焼き上げた、フランス由来の伝統菓子。軽やかな食感と層のあるバターの香りに、塩とスパイスを効かせた味つけが施されており、その見た目にも心がほどける。

続いて共通の一皿、「アールグレイ香るさつまいものポタージュ」。ふわりと香る紅茶の気品、そしてさつまいものやさしい甘さ。トッピングには薄く揚げたさつまいもチップが添えられ、香ばしさと食感が加わる。

パスタコースからは、「真鯛のカルパッチョ カポナータビアンコと柚子胡椒香る京かぶらのズッパ仕立て」。真鯛の繊細な身質に、優しく香る柚子胡椒がアクセント。ズッパというよりはスープ仕立てのカルパッチョといった趣きで、京かぶらの上品な甘さが全体をふくよかにまとめ上げる。

さらに「焼き茄子と白胡麻のムース アーモンドのガスパチョ」は、香ばしさ×コクの掛け算。茄子と胡麻という和の素材に、スペインのガスパチョを合わせてくる。

主役のパスタは「淡路製麺のカサレッチャ 塩ボロネーゼ ミックススパイス」。モチモチとしたショートパスタに、ミートソースの旨味と香辛料の複雑な余韻。そこへ乗せられた椎茸の泡が、まるで和の出汁のような奥行きをプラスする。

一方ピッツァコースでは、「ブッラータチーズとトマトのサラダ ジェノベーゼソース」「スキアッチャータとプロシュット」が前菜として登場。ブッラータは中から溢れ出るクリームの濃厚さとトマトの甘酸っぱさが対比的。

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焼きピザ生地“スキアッチャータ”はサクッと香ばしく、生ハムと柿の甘さとのコントラストが楽しめる。

そしてメインとなるローマ風「マルゲリータ」は、極薄クラストのパリパリ食感が最大の特徴。トマトの酸味とモッツァレラのミルキーさを、最小限のバジルで引き立てる王道構成。

肉料理はどちらのコースでも共通で「豚ばら肉のグリル カポナータ 生姜香るシェリーヴィネガーのソース」。脂がとろけるようにジューシーなバラ肉に、甘く煮込まれたカポナータの野菜、そして生姜とシェリーヴィネガーの香りと酸味が絡み合う。じんわりと染み込む甘辛のニュアンスは、どこか高級生姜焼きを思わせる親しみやすさ。

デザートは選択式。「ピスタチオと苺のパンナコッタ」は王道にして鉄板、なめらかなムースとクランチのコントラストが心地よい。

ホテルダイニングという安定感に、米澤文雄シェフの感性が寄り添う。三が日の京都で迷ったら、選択肢としてまず浮かべて間違いない一軒。イタリアンの骨格に、京の素材と和の精神。心と身体が自然とほどける構成が、ここにはある。ご馳走様でした。

FORNI
075-468-3166
京都府京都市中京区油⼩路通⼆条下る⼆条油⼩路町284 1F
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260203/26034900/

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