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2024.04.06 夜

シェフの描く世界観に没入す。@ル・ミュゼ・イデア

フレンチ

札幌市

30000円〜49999円

★★★★☆

北海道札幌市の高級住宅地にある一軒家レストラン『ル・ミュゼ・イデア (Le Musee IDEA)』。

アートを1つのテーマに掲げている通り、世界観を構成するのに重要な役割を果たします。メインダイニングは2階にあり、広々としたレイアウトやシェフの調理風景を望む贅沢な空間になっております。

世界観を作るのはアートばかりでなく、器もオリジナルで作成しているというから驚く。今回のメインで使われていた器など、まるで楽茶碗をフレンチ仕様にしたようで、目を引くデザインでございました。料理を提供する前から、我々を世界観の中に引き込むのに成功しております。

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もちろん料理はその世界観の真ん中。北海道の素材を中心に、お皿の中で森や海の北海道の景色を表現する。北海道にこだわりすぎると、冬の素材にネガティブがあるそうだが、古来からの保存方法を駆使することで違う季節に蘇らせることにも成功。木の子や野草がコースを設計するのに通年で役立っているそうだ。ちなみに、シェフは木の子オタクだそうで、カトラリー置きまで木の子になっております。笑 さて、そろそろ料理をいただいてまいりましょう。

「森〜生態系自然観」
森に春が訪れたかのような光景をアミューズで作り上げる。主役の1つは蕗の薹であり、シートになったり、タルトになったり。もう1つの主役である木の子も、アカヤマドリ茸、タマゴ茸、松茸がそれぞれ3つのアミューズを担当する。特にライスペーパーの上に乗った松茸と松茸パウダーでできた一品の、その香り高さに驚かされます。保存方法のレベルの高さも認識できます。

「ブルー/その印象」
牡蠣を中心に据えた海の景色。ムースは昆布で旨味を担保し、海のミルクと呼ばれるだけにミルクをかけて仕上げます。また、追い牡蠣をしており、オイルのかたちで牡蠣の印象を強めております。青い海、美味しい海の完成です。

「同化/擬態」
烏賊を烏賊で巻く、つまり同化させたもの。蛍烏賊が肝を中心に味の強さを作り、槍烏賊のつるんとした口当たりが食感を作り上げます。2つの魅力を1つのものとして、烏賊の価値を高めるのに貢献した一皿。白ワインとバターのソースとともに。

「蝦夷バフンウニ/メリロという野草の香りを移したスープ」
雲丹本来の甘味を感じさせるのは北海道だからこそ。玉ねぎの冷製スープにはメリロという野草の香りをつけて、エッジを作り出しております。

「望郷/オホーツク海 明けの毛ガニ」
流氷後の一番良い時期という毛蟹。たっぷりの蟹出汁で米をおじやのようにもいただきます。蟹の全てを堪能できる一皿。

「蝦夷アワビ/アワビ茸/コウタケのクーリ」
まるでアワビのようだからその名がついたアワビ茸。これを本当のアワビと合わせるお洒落感覚。やはり保存を続けたコウタケがソースを担当します。

「象徴/”ミモザ”という春の始まりを連想させる花をイメージして」
なんと美しい口直しでしょう。

「白老”あべ牛”/フキノトウ/モリーユ/ゆり根」
北海道産のサーロインのしゃぶしゃぶ。低温での優しい火入れで、しっとりとした口当たりになっております。鮭節でとったというコンソメスープが絶品で、牛肉はもちろん、モリーユ茸や百合根や蕗の薹のフリットなんかも大きな影響を受けております。

「ピンク/雪解け」
ミルクをさまざまなテクスチャーで。苺が雪解けへと誘います。

「焦がしたミカン/温かいカカオ」
フォンダンショコラ。

すっかり世界観の中に没入させていただきました。ご馳走様です!

ル・ミュゼ・イデア
050-5868-1753
北海道札幌市中央区宮の森一条14-3-20 ル・ミュゼ 2F
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010105/1064856/

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