2024.03.07 昼 我れ、素敵な寿司職人と逢うなり。@我逢人 寿司 福岡市 10000円〜29999円 ★★★★☆ 我逢人という言葉をご存じだろうか。 曹洞宗の開祖道元禅師の言葉で、「我れ、人と逢うなり」という意味。「誰」と出逢うかではなく、出逢いそのものの尊さを三文字で表したもの。人との出逢いそのものを尊ぶ言葉なんだそうです。そんな素敵な言葉をそのまま屋号に据える寿司店『我逢人』をご紹介してまいりましょう。 名付け親は、ミシュラン三つ星も獲得する「鮨さかい」の堺大悟氏。我逢人は鮨さかいの2号店として誕生しております。ただし、いわゆる2号店という位置付けではない。弟子たちにとっての我逢人の場。つまりは、弟子たちが新しいお客様たちと出逢い、独立に向けて腕を磨く鍛錬の場というわけです。実際にお弟子さんの一人は同じく博多で独立を果たしております。 さっそく未来の大将をご紹介してまいりましょう。 もうすでに寿司屋の大将として風格のある川島氏に握っております。それもそのはずで、我逢人がオープンした2020年からつけ場に立っております。握りの技術は堺さんの折り紙付きで、そこに実直で柔和な接客が加わる。 つまみには、鮨さかいの冬のスペシャリテが並ぶ。1つは、河豚の身皮に余市の鮟肝ポン酢を重ねたもの。鮟肝の濃厚さが美味しいのは言うまでもないですが、これを味わいための装置として河豚の食感が活きているのが面白い。 残った鮟肝ソースはワカメで綺麗綺麗しましょう。同じくあん肝を使ったペーストもたまらなく美味しい。 日本酒で換算すればひとつまみでお猪口一杯片付けられます。笑 手前にあるのは瓜の奈良漬。 「のれそれ」高知県産。土佐酢のジュレと。 「蛸と蛍烏賊」志賀島の蛸と富山の蛍烏賊。味噌の詰まった蛍烏賊はよいアテに。 「メジマグロ」塩たたきにて。炙りのニュアンスが最高です。 「牡丹海老と雲丹」キタムラサキウニをソースに! 「虎河豚の白子」酢飯と一緒にリゾット感覚です。醤油の香ばしさがたまりません。 握りのラインナップはこちら。鮨さかいと同様にやま幸の鮪を使った握りは最高で、赤酢のシャリがぴったりと合います。 青魚や烏賊などとの相性には不安があったが、大きさの調整でバランスが取れたので全く問題はなし。とても満足感の高いコースでございました。ご馳走様です。 「アオリイカ」 「ひらまさの漬け」 「鰆」 「小肌」 「赤身」 「中トロ」 「大トロ」 「車海老」 「雲丹」 「煮蛤」 「穴子」 「干瓢巻き」 「玉子」 我れ、人と逢うなり。 これは、道元禅師が出会いの尊さを説いた言葉であり、師匠の堺氏がお客様と弟子との出会いに感謝した言葉。我々が素敵な寿司職人と出逢えたことに感謝できるお店でした。ご馳走様です。 — 我逢人092-731-2259福岡県福岡市中央区西中洲3-20 LANEラウンドビル 3Fhttps://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40055175/