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2024.01.14 昼

生き様がそのまま料理に。@一本木石橋

日本料理

福岡市

10000円〜29999円

★★★★☆

福岡にある日本料理店『一本木石橋』を訪ねます。

どこか京都の雰囲気を感じさせる数寄屋造りの一軒家。店主の石橋氏は、京都の老舗「高台寺 和久傳」で日本料理の基礎を学び、東京の鮨の名店「海味」で江戸前鮨の技術を学んだ本格派。その後、伊勢の料亭や父親の経営する鮨店を手伝い、2018年に同地にて独立を果たしたそうだ。

そして、その2ジャンルのキャリアを遺憾無く発揮したコースが同店の真骨頂。日本料理とお鮨で作られる構成の面白さに注目してみてください。

店内には音楽などはなく静かに料理と向き合う。最初に提供された竹を器にしたお酒など、ししおどしのような風情を作ります。

空間設計や器などへのこだわりが強く、控えめながらセンスの良さが隠しきれておりません。笑 また、大将のホスピタリティの高さが素晴らしく、お客さんの心をいつでも和ませてくれます。料理はもちろんだが、彼自身の人柄に惚れて通う人も多いだろう。ミトミえもんもさっそくファンになってしまいました。笑

「茶碗蒸し」菜の花のすり流し

「御椀」聖護院蕪と真鯛のお椀。削りたての鰹節が香る華やかなお出汁が優しく具材たちを支えております。駒のお椀に紅白の食材と縁起も担ぐ。

「御造」大分の皮剥ぎを肝ポン酢で。昼にて自粛したが、お酒を誘う逸品。

ここからお鮨。本格的鮨屋顔負けの、赤酢と米酢を使ったシャリ。多少柔らかめのタッチながら、酸がしっかり効いていて存在感が強い。これに合わせるように、ネタに一味加えた強さを加え、しっかりとバランスを保っております。父親や名店で学んだ技術の高さは、きっと鮨店をやっていても成功していただろう。

「鰆の松前漬け」

「小肌」酸をびしっと効かせて。

「メジマグロ」

「蛤」ツメの濃厚さよ。

また日本料理に戻る。まさに大将のキャリアのような展開を見せます。

「海老芋」素材の甘味の強さだけでも十分だが、さらに唐墨をふって満足感を作ります。

「タラの芽と芽キャベツと海鼠の胡麻和え」

「鰤大根」本日のハイライト。出汁が秀逸なだけに引き算のアプローチがよく似合う。京都産の聖護院大根には出汁が染み込み、同じく京都の舞鶴産の鰤の味わいが全体に強さを与えます。美味しい。

食事にも出汁が活躍。

一つは煮えばなの食感をそのまま利用したお粥が登場。蓮根と甘みと米の甘みが握手して、優しいながら力強い味わいに。生姜の存在も見逃せない。

もう一つは蟹の玉じめ丼。ここでも出汁が大活躍。とろとろの卵と吸着して、たっぷりのコクをもって旨味を届けてくれます。

お菓子は、自家製りんごのアイスクリームも縁起の良い紅白ぜんざいでコースは終了。

素晴らしいコースでございました。ご馳走様です。

一本木石橋
092-534-7560
福岡県福岡市中央区平尾1-9-13
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40049664/

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