2023.09.30 夜 十兵衛と聞いたら、何を思い浮かべますか?@鮨 十兵衛 寿司 福井・芦原・永平寺 10000円〜29999円 ★★★★☆ 十兵衛と聞けば、歴史好きなら柳生十兵衛を想起することでしょう。もっと歴史オタクなら明智光秀の通称である十兵衛を思い出す人もいるかもしれません。笑 もし、あなたがグルメ好きなら、真っ先に想起するのは福井が誇る寿司の名店『鮨 十兵衛』になることでしょう。ミシュラン、ゴ・エ・ミヨ、食べログなど主要グルメガイドにおいて軒並み高評価を獲得し、全国から食通が足を運ぶ予約困難店でございます。現在二代目が暖簾を守る老舗の寿司店だが、代替わりのタイミングまではいわゆる町寿司だったそう。檜の一枚板のカウンターや凛とした空気感にはその頃の名残はない。 ネタは福井をメインとした北陸のものが主役。良いものがあればその限りではなく、例えば、鮪などはやま幸さんを通じて良質なものを手に入れている。1つ1つへのこだわりは強く、その先にいる漁師さんや生産者の顔が見えるようなリスペクトを感じます。魚そのものの魅力を引き出すような、シンプルなアプローチからもリスペクトが伺えます。握りにおいては、シャリの最大の特徴は硬めな炊き具合で、一粒一粒が存在感を示します。口の中ではほろっと解けて、米とは思えぬ軽い印象を残します。酢は米酢と赤酢のブレンドだそうだが、赤酢のまろやかなコクと酸味が印象に残ります。味の主張ではなく、食感の主張なので、ネタを選ばないのも秀逸。シャリだけで十分に評価できるクオリティーで、福井を中心としたネタたちを縁の下で支えております。はっきり言って好みです。つまみのラインナップはこちら。「クエ」高浜より。さっぱりさの中に十分な脂のノリを併せ持つ。炭の香も素晴らしいアクセント。 「鰹」敦賀より。クリアな旨味が特徴。ちなみに、これに香りをつけた藁も県産のもの。 「牡丹海老」石川より。内子のソースが日本酒にピッタリ! 「鮟肝」めちゃくちゃ柔らかく上品な味付け。ただ、福井の郷土品であるはまな味噌が印象を一変させます。麹の旨味や醤油の香ばしさが、お酒とブリッジしていきます。 「のどぐろ小丼」リッチな脂には米が必需品! 握りのラインナップはこちら。「鰆」 「赤身」大間より。クリアな旨味。 「縞鯵」 「アオリイカ」敦賀より。隠し包丁の結果、とろけるようなテクスチャーに。 「フエダイ」鹿児島より。 「小肌」 「甘海老」三国より。 「イクラ」 「雲丹」 「中トロ」赤身と同じ個体。脂の旨味の余韻にはクリアな旨味が広がる。 「穴子と干瓢の巻き」 「玉子」 — 鮨 十兵衛0776-24-3080福井県福井市文京5-17-5https://tabelog.com/fukui/A1801/A180101/18001608/