2023.06.02 昼 3回目の『片折』。初の夏の片折。@片折 日本料理 金沢 30000円〜49999円 ★★★★★ 夏は、酸味のある食べ物を欲するもの。そのメカニズムは、食欲増進だったり疲労回復を体が求めるからなのだとか。片折のコースもそんな本能に寄り添うかのように、酸味を見事にコントロールしております。例えば、最初の玄米茶。梅の酸味が食欲を増進させ、クエン酸が暑さで亡くなったミネラルの補給を手伝う。しかも、昆布の旨味を追加することで、味の引き上げも忘れません。 それでは、美味しくて元気ももらえる夏の片折のコースをご覧ください。 「先付」作りたてのぷるぷる蓬豆腐。薄暗い時間に摘み取ることでえぐみが抑えられるのだとか。 「御椀」小鯛のにゅうめん。 「御造」キジハタ、青バイ貝、赤西貝 「蟹焼売」片折の焼売は一番のお楽しみ。能登産の毛蟹には調味料いらず。なんとクリアな素材の旨味か。 「御造」新湊の牡丹海老とヒラソウダカツオ。後者が持つ脂と口溶けの良さに驚き。出汁醤油も援護射撃。 「墨烏賊」木の芽和え。涼しげなビジュアルな爽やかな香りが夏らしい。 「甘鯛」炭焼き。付け合わせの春キャベツの甘酸っぱい風味と共に。酸味が脂をポジティブに中和します。 「ほうれん草と椎茸の白和え」 「のどぐろの蒸し寿司」柔らかく口溶け抜群ののどぐろ。余韻に残る酢飯の酸もやはり効果的。 「スナップエンドウと揚げ豆腐」 「岩牡蠣」能登の天然もの。 「加賀蓮根のはす蒸し」石川の郷土料理をアップデート。中身には鰻、キジハタ、百合根とリッチなアイテム達。 ここから食事。選択制ですが、もちろん全部いかせていただきます。笑 「氷見牛の八幡巻き」 「鰹の漬け丼」 「真魚鰹の天丼」 「TKG」 「おこげ」 最後は初夏を知らせる「わらび餅」。新生姜の爽やかな香りで締めてくれました。初めての夏の片折、舌だけでなく体が求めてしまうようなコース設計に脱帽です。ご馳走様でした。 — 1回目の訪問「シンプルながら、いやシンプルがゆえ。@片折」https://blog.33inc.jp/2019/09/28/17362/ 2回目の訪問「やっぱり片折は凄かった。感動の「味」がそこに。@片折」https://blog.33inc.jp/2021/03/06/10085/ 片折076-255-1446石川県金沢市並木町3-36https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17011166/