「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2023.03.04 夜

福岡に根付いた江戸の心。@ 江戸心 山ぼうし

寿司

福岡市

10000円〜29999円

★★★★☆

福岡に正統な江戸前の継承者の一人がいた!

西中洲にある『江戸心 山ぼうし』の大将、五月女真一である。浅草のご出身という大将で、当時の遊郭などをイメージしてか、赤を基調としたデザインが印象的な寿司店でございます。江戸前寿司の歴史とともに、江戸前寿司の本流であるという正当性を確認していきましょう。

江戸前鮨の始祖とされるのが「與兵衛寿司」。その流れを汲む「千住みやこ寿司」から独立したのが「弁天山美家古寿司」で、さらにここで所業した大将が柳橋の「美家古鮨」を創業させている。大将の加藤博章氏は江戸前寿司の神様とまで呼ばれた人であり、江戸前をアップデートした人として伝説に残る。例えば、今でこそ珍しくはないが、砂糖を加えぬシャリなどは加藤氏から始まったそうだ。その神様のお弟子さんこそが、五月女真一氏なのでございます。

ざっと年表にするとこんな感じ。歴史の重みが半端じゃない。笑

1824年(文政7年)與兵衛寿司 創業
1848年(嘉永元年)千住みやこ寿司 創業
1866年(慶応2年)弁天山美家古寿司 創業
1950年(昭和25年)美家古鮨 創業 
2005年(平成17年)江戸心 山ぼうし創業

経歴だけでなく、きっちり江戸前の仕事も施される。例えば、加藤氏のスペシャリテでもあった小肌。大きさごとに締め方を変えたそうだが、五月女氏にも引き継がれ、マイルドの酸味を効かせた握りが完成している。三つ編み型のテクスチャーも江戸前を想起させるフォルムだ。

ちなみに、これは小肌ではなく少し成長したナカズミであり、その大きさにアジャストした味付けなのでしょう。他にも、昆布締めじゃない、昆布”塩”締めを多用するが、これも当時の仕事なのだとか。きっと塩締めと昆布締めの双方のメリットを享受できるのでしょう。

つまみ。

「烏賊ゲソミミのマヨネーズ和え」

「つぶ貝」

「のれそれ」うるいとともに。山葵ドレッシングで。

握り。

「平目」平戸より。3日熟成で昆布の風味をたっぷり残す。

「鯵」相島より。昆布塩締め。

「蛸」柔らか煮

「松前寿司」佐世保より。昆布の風味と鯖の脂が絶妙に握手。

「水烏賊」3日熟成。萩の紫雲丹を重ねて。

「細魚」昆布塩締め。

「ヨコワ」対馬より。サラダ仕立てで

「塩蒸し鮑」6時間も塩蒸ししたもの、これだけ手のかかる作業をする職人はもうほぼいないんだとか。

「車海老」糸島より。

「赤貝」閖上より。醤油あらいは江戸時代からの仕事だとか。

「紫雲丹」萩より。甘い!

「茶碗蒸し」金目鯛、車海老、粟麩、百合根、銀杏、むかごなど。

「生湯葉といくら」これだけ江戸前ではないアプローチ。いくらを湯葉で軍艦型に。奥様が考えたそうです。愛だろ、愛。

「ひもきゅう」

「漬け」

「ヨコワ」脳天に脳髄を足したもの。

「穴子」つめの甘さはやはり江戸前だ

「日向夏」

ご馳走様でした!

江戸心 山ぼうし
092-725-0023
福岡県福岡市中央区西中洲2-15 プラネットビル 3F
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40004475/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ