2022.03.28 夜 遠州の日本料理店、努力の先の一人勝ち。@勢麟 日本料理 静岡 10000円〜29999円 ★★★★☆ 浜松にて飛ぶ鳥落とす勢いの日本料理店がある。その名も『勢麟』、同市内の大将の修行先である「勢呂久」の文字を1ついただいたそうです。その大将はまだ33歳、若くしてグルメサイトの賞を獲得するなど、まさに勢いに乗っているお店でございます。場所は浜松駅から徒歩10分ほどの距離。欄間彫刻と何とも縁起の良さそうな鯛の暖簾で迎えてくれます。 その最大の魅力は、もはや遠州の魅力そのもの。 シラスで有名な舞阪漁港を始め、御前崎や三河湾まで彼のテリトリー。全ての漁港を回り、自分の目で魚の目利きを行っている。その仕入れルートはプロが刮目するほどで、都内の名店の寿司店やフレンチへ卸すこともあるそうだ。豊洲などに行く前、つまり競争率が上がる前に、産地でいい素材を安く一本釣りしているのです。それがそのまま我々に提供されるのだ。 そろそろ料理をいただいていきましょう。紹介済みのテリトリーから絶品の素材が届きます。もちろん全ての食材を知っているが、知っている食材との違いが明確に伝わります。これが産地の強みか! 「岩海苔」伊良湖港より。海女さんが一人で手積みしてるのだとか。鯛のコンソメと鰹節の香りとともに。 「白魚」御前崎より。通常の三倍もあろうかというサイズ感にびっくり。大きさに比例して食感がしっかり。 「平貝」三河湾より。 「干鰈」三河湾に面する一色漁港より。 「赤貝」三河湾に面する一色漁港より。身の旨味の強さったらない。厚みや柔らかさも驚くほど。 「筍」静岡の恵みは海だけじゃない。陸に上がっても最高の甘さが提供されます。ふわふわの柳鰈の一夜干しとともに。 ここからは天婦羅タイム。素材達のレベルはもちろんだが、天婦羅自体のクオリティーにも驚きます。グルテンの量を最小に抑えているとのことだが、その結果口溶けの良い衣を手に入れている。それでいて、蒸し料理として食材に熱を加えているのだから、良いところでございます。 「アスパラ茎」ジューシー! 「アスパラ頭」 「アイナメ」締めたてだからなのか、脂の量と質に驚きます。 「スナップエンドウ」 「車海老」遠州灘より。 「原木椎茸」 「山独活」 「穴子」 まだまだ終わりません。笑 ホップ、ステップときて、最後のジャンプが待っております。 「能登岩もずく」 「黒ムツ煮付け」柔らかくふわふわ。どこまで素材力が素晴らしい。 「煮えばな」 「深川飯」ここで漁師料理ってのが憎いね。美味いに決まってる、、、笑 「紅ほっぺ」水菓子でスッキリ終幕。 遠州の日本料理店、恐るべし。お弟子さんによる鰻の店などもあるのだとか。勢麟の勢い、まだまだ当分衰えそうにありません。ご馳走様でした! — 勢麟静岡県浜松市中区元城町222-25 アルスビル 1Fhttps://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220201/22034729/