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2020.02.10 夜

料理に込めた壮大なポエム!!@ハジメ

フレンチ

大阪市

50000円〜

★★★★★

大阪を、いや日本を代表するレストラン『ハジメ』。ミシュラン三つ星を史上最短での獲得したのを皮切りに、あらゆる料理の称号を持つ名店でございます。オーナーである米田肇シェフは、理工学部を卒業してエンジニアだったという異色の経歴。その影響もあってか、彼は料理人という枠にはおさまらず、科学者であり哲学者であり、そして、我々にメッセージを送る詩人でもあるかのようです。

テーマは「地球との対話」
大きすぎるテーマではあるが、これを見事にやってのける。それを象徴するメニューがずばり「地球」。両手で抱えるほど大きな有田焼の上に地球の循環を表現しております。雨が育てる森、森が作る滴、滴の集合体である川、川から繋がる海、海で作られる雲、雲が降らす雨、その全てが器の中で見事に再現されます。野菜の1つ1つに違った仕事を施し、滴や雲を表現する貝の出汁がソースの役割を担う。野菜はあえて重なって盛り付けられるが、まるで支え合うように味の補完をし合います。まさに地球との対話がここで実現できます。脇役になりがちな野菜でこれだけのエンターテインメントを作り上げるとは恐れ入りました。
コンセプト優先で味が置いていかれるという「あるある」もハジメにはない。特に火入れが驚くほど秀逸で、魚も肉も問わず素晴らしい食感と味わいを実現しております。火入れの感動を提供してくれた4つの料理がこちら。
「近海」しっとり溶けていくような鰆の食感。海の豊かさを表現するかのように様々なソースが鰆の楽しみを倍増させます。

「満ちる」こちらも、しっとりとレアな火入れのノドグロ。海の水が満つるように、魚の出汁の旨味がノドグロを浮かばせます。この光景を見せながら火入れの仕上げをしている作業にため息が出ます。

「大地」赤ん坊ではないかという柔らかく仕上げた仔羊。小さいポーションではないがお代わりをしたいほど。仔羊のまわりにも様々な植物の息吹が!

「空」瞬間薫製とスパイスで香りをつけた鳩。旨味がじっくりと溢れるような火入れに脱帽。

その他の料理はこちら。
「森」コンソメスープに浮かぶ月に見立てた球体。セップ茸の旨味を閉じ込めた球体が口の中で旨味が弾けます!素敵すぎる、、、

「磯」河豚、白子、牡蠣、牡丹海老、雲丹、ムール貝。高級食材が並ぶがそのいやらしさが全くない。なんというクリエイティブ力。

「つながり」海と陸のつながりを表現。ラビオリの中に込められた鼈なんかは象徴的ですね。

「破壊と同化」食感のあるアメやナッツを破壊すると、ペースト状のフォアグラと混じり合い同化していく。この食感の延長が体との同化も促していくようです。

「松」松の香りを抽出したシャーベット。口直しとともに、森の中に引き込まれるかのようです。

「待望」雪の中から顔を出す蕗の薹。風から春へ、まさに待望の季節へのカウントダウンの始まり!

「芽吹き」枝や葉っぱのテクスチャーが段違い!

最後を締めるのは「愛」。愛情を花言葉にするイチゴのスイーツ。たくさんのたくさんの愛がここに詰めれます。温かいものと冷たいものが混ざり合うが、愛ってそういうもんだよね。笑 やっぱり米田シェフは詩人だぁ。笑

ハジメ
06-6447-6688
大阪府大阪市西区江戸堀1-9-11 アイプラス江戸堀1F
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270102/27015488/

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