「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2019.11.13 夜

魚中心の絶品フレンチ。人と食材と料理に誠実に向かい合う!@サンプリシテ

フレンチ

渋谷・恵比寿・代官山

10000円〜29999円

★★★★★

人と食材と料理に誠実に向かい合う。代官山にあるフレンチ『サンプリシテ(Simplicité)』。日本語では”単純な”とか”簡素な”という意味を持つフランス語。いわゆるモダンフレンチにあって、対照的な言葉の印象。他にも”誠実な”といった意味もあるそうで、人と食材と料理への向き合う姿勢を屋号に込めたそうです。さっそく国内外の名店で腕を磨いた相原薫シェフの料理をいただいて行きましょう。

サンプリシテのコースは”魚”中心
メニューには魚の名前が並び、アミューズからメインまで幅広く使われます。シェフ自ら現地に足を運んで魚を選りすぐってきたそうで、自然と仕入先の話にも花が咲く。漁師さんや食材への誠実に向き合っていることの証左と言っていいでしょう。まずはアミューズを務める魚達。

「いくらと毛蟹」蕎麦粉のガレットの上に、毛蟹といくらを重ねる。食感のコントラストが楽しめるのが特徴。とろけるようないくらは絶品のソースの役割も。

「甘鯛とブラックオリーブのマドレーヌ」昆布締めにした甘鯛にキャビア、鱗の素揚げと重ねる。可愛らしいビジュアルにも目を奪われますが、確かな料理技術に驚かされます。モダンフレンチにありがちなビジュアル優先なのではなく、相性などをしっかりと研究し尽くしたのが伝わります。

「ししゃも」ペースト状になったししゃもをさっと揚げたもの。キャビアの塩気を調味料に、ライムウォーターの霧吹きを香料に。

「玉手箱」演出も効いている。玉手箱と題された一品は箱を開けると煙が出てくる。これは薫製によるもので、生姜のチップスの上に香りのついた鰯が!生姜をチップスに変えちゃうことで和のアプローチが急に洋へと変化していきます。浦島太郎の玉手箱の煙は不幸な出来事でしたが、この玉手箱は幸せを運んでくれます。

「雲丹と松茸」松茸の旨味、茄子の香ばしさ、雲丹の旨味が一体に。松茸はサイコロ状に軸をカットする事で、何度も楽しむことができるように。全体を包み込むような泡もまた魚介類である海老でこれも重要な役割を果たす。

「帆立」函館産の帆立。黒トリュフと餅粉で帆立を揚げて、その上に白トリュフを重ねる。スープは貝類の出汁からとり、トリュフの香りと貝の旨味が共演させております。

「鰆」10日寝かせた鰆のタルタル。旨味がきっちりと引き出されます。菊芋をチップス、ピュレ、ムースと活用。さらに、菊の花を飾る菊一色の一品。

メインの軽やかさに驚き!!
「九絵」魚のメインは10日間寝かせた九絵。烏賊のコンソメに蕪のみじん切りがスープを務める。旨味がきっちり引き出された九絵には、強すぎぬスープというかソースがよく似合う。

「赤牛」熊本産の赤牛、唯一の肉のメニュー。いりこや昆布の和出汁に、マッシュルームや白菜、さらに赤ワインとマデラ酒で煮詰めたもの。魚料理同様にこのソースの軽やかさに驚き。バターやフォンドボーなどの動物性の旨味を使わないのが秘密。フレンチにあってとても勇気のいるアプローチですよね。和出汁で旨味を補完しているので、軽やかさと同時に親しみぶかい旨味が感じられます。肉にもワインにも負けないソースを作るのは大変な苦労だったことでしょう。こんなに軽くフレンチのメインを食べたのはおそらく初めての経験です。美味しかった!

デザートも同じく軽い。実はミトミえもん、甘いものは苦手なのだが驚くほど軽やかにいただけました。安易な味付けではなく、食材の持つ旨味を上手に利用しているからでしょう。
「柿とヨーグルトのソルベ」

「ティラミス」

「栗のシュークリーム」

サンプリシテ
03-6759-1096
東京都渋谷区猿楽町3-9 アヴェニューサイド代官山1 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130303/13216899/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ