”組み合わせの妙を正確に理解し、楽しめるレストラン”西麻布にあるフレンチレストラン『Takumi』が掲げるコンセプト。組み合わせの妙、つまり独創的な素材のマリアージュを楽しませてくれるレストラン。そして、それを正確に我々に伝えるために仕掛けが用意されております。一皿ごとに、素材や調理法を説明したカードが配られるのだ。フレンチではカタカナが多く理解が及ばぬ事が多かったり、理解を深めるために料理人との会話を重んじれば料理が冷めていく。単純な方法だが、そういったネガティブを払拭するにはいい手法といっていいでしょう。
しかも、ただカードを配るのではく素材そのものに触れる機会を作ってくれます。普段は完成したものだけがタッチポイントだが、それ以前のものに触れるのは我々には貴重な体験です。コンセプトの公約通り、組み合わせの妙を正確に理解する機会を与えてくれております。こうした効率的なアプローチはシェフの経歴とも無関係ではないでしょう。料理人には珍しく国立大学の神戸大学で経営学を学んだ経験があるそうだ。ちなみに、ミトミえもんは神奈川大学を卒業してますが、略し方は同じ「神大」だったりして勝手に仲間意識が芽生えております。笑
例えば、カードはこんな感じ。
①
・緑色のガスパチョ
・鮎の鮎魚醤マリネ
・鮎の肝のマヨネーズ
・エストラゴンのガレットこの料理の前には「鮎の魚醤」と「エストラゴン」。それぞれの香りを嗅ぐ事で、味にどういった影響を与えているのかを直感的に理解させます。
ナンプラー（魚醤）とは何か、ガレットとは何かまで丁寧に説明されます。グルメの初心者から玄人までが楽しめるよう設計されているようです。それ以降は素材だけご紹介させていただきます。
②
・鱧と梅
・フォアグラと玉ねぎ
・燻製の香りを移したヴィシソワーズ
・ローズマリーと枝豆
③
・エゾ鹿のサイコロステーキ
・マルサラ酒風味のフライドポテト
・トウモロコシのクリームソース ロングペッパー風味
・黒トリュフ
④
・白ワインで蒸したアワビ
・クスクス、万願寺唐辛子、レフォール
・アワビのエキス、冬瓜、青柚子風味
⑤
・天然真鯛のポワレ
・ワタリガニとココナッツのビスクソース
・フェンネルとライムのサラダ
・サフランとニンニク風味のポテトサラダ
⑥
・仔羊のロース肉のロティ
・仔羊のジュ、カラマタオリーブ、赤ワインビネガー
・赤パプリカとヨーグルトのソース
・ヒヨコ豆とフライドオニオン
・アボカド、ハラペーニョ、パクチー
⑦
・ルッコラのソルベ
・羊のチーズを使った軽いムース
最後のデザートはなんと１１種！ここにも当然のように説明文が加えられます。
これを書くだけでも手間ですが、何よりもこれら工程を全て行なっているという事実に驚きを隠せません。料理人の方々には本当に頭が下がるばかりでございます。
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Takumi
050-5594-5442
東京都港区西麻布1-11-10 ビルマーサ 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13204624/