2019.08.11 昼 北海道の豊かな食材に、江戸前の仕事を施す。@鮨菜 和喜智 寿司 札幌市 10000円〜29999円 ★★★★★ 念願の『鮨菜 和喜智』へ。大将の田村氏は、東京の寿司店で修行を重ね2003年に札幌で独立。現在ミシュランの二つ星も獲得する名実ともに北海道を代表する寿司店の1つでございます。北海道の豊かな食材だけに頼る事なく、東京から持ち帰った江戸前の技法を駆使して上質な「仕事」を施します。カウンターのは道外のお客さん達が陣取っていたが、なるほどわざわざ北海道で食べる意味のある江戸前鮨でございます。 屋号の和喜智の文字の前につく「鮨菜」の文字。鮨が作り出す前菜、つまりはつまみのことだ。屋号に加えるだけあって、つまみの充実度とオリジナリティーの高さに満足度が高い。まるで料理を食べているような感覚になります。 「ツブ貝とメジマグロ」にはソースとしてオクラを活用し、「蒸し鮑」にはとろみを付けることで肝の存在感を際立たせます。これ、マジで無敵です。笑 「紫雲丹と蓴菜」などは日本料理店にあっても遜色がありません。 その他のつまみはこんな感じ。 「牡蠣と毛蟹の茶碗蒸し」 「真子鰈」 「鮪トロ」 「帆立(稚内)の磯辺焼き」大葉 握りにおいても大きく印象は変わらないが、特に北海道の魅力を感じさせるラインナップが並びます。印象的だったのは「鰊」で、鱧切りのように心地よい音を店内に響かせます。芳醇な脂を増強するかのように、ほんの少しだけだが火入れを加える。このネタに限っては手渡しで提供するが、素晴らしい脂の魅力を損なわないためでしょう。 もう1つ印象的だったのは「キンキ」の味噌漬け。こちらも最高レベルの脂を味噌漬けにすることで濃厚な味わいを作り上げます。ちなみに、和喜智の由来は、キンキの別名「喜知次」から何ですって。きっとキンキへのこだわりも強いのでしょう。このあたりの強いネタには赤酢のシャリが特によく似合います。ハラリと解けた後に口の中に広がるマイルドな甘味がたまりません。ご馳走様でした! その他の握りはこんな感じ。 「縞鰺」 「トキシラズ」 「鮪」 「甘海老」 「北寄貝」 「馬糞雲丹(利尻)」 「穴子」 「玉子」 — 鮨菜 和喜智011-640-3768北海道札幌市中央区南二条西25-1-22https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010105/1000645/