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2019.08.07 夜

北海道の魅力が詰まった「五十嵐料理」、始まる。@霜止出苗

フレンチ

札幌市

30000円〜49999円

★★★★★

えっと、何て読むのかな?多くの人はこの感想から始まるのではないでしょうか。北海道にあるレストラン『霜止出苗』、これで”しもやみてなえいずる”と読みます。ご存知の通り日本は四季を大切にする国で、四季を「二十四節気」とか「七十二候」とさらに細かく分割する言葉がございます。霜が止み、苗が出るだなんて北海道にぴったりすぎるネーミングですね。また、七十二候の中で4/25〜4/29頃の事を表しますが、オープンしたのもこの時期。もちろん狙ったのかと思いきや、偶然そのタイミングでのオープンになったそうだ。何というか五十嵐シェフ、「持ってるなぁ」と感心してしまいました。笑

オープンと書いたが正式にはリニューアルオープン。同じ札幌市内でシェフのお名前の屋号である「五十嵐」として活躍。すでに北海道、いや全国の食通が注目するレストランだったが、変化を恐れず次のステージに挑戦。五十嵐時代を「霜」と表現するのは不適切だが、さらなる研鑽を重ねて、この新たな場所で「苗」を「出」したというところでしょう。

料理の方向性にも大きな変化が。五十嵐をトップレストランの1つに押し上げた小肌のテリーヌは健在。当時から魚の使い方は秀逸であったが、新しい店でも魚の様々な表情を楽しませてくれます。ことさら北海道の魚介へのこだわりを強くした印象です。多くのネタをカウンターに広げる姿は、まるで寿司屋のようで、もはやフレンチとは思えません。だが、間違いなくフレンチの技法が根底にあり、その上でオリジナリティーを見せてくれました。

どうです?このラインナップ。そのほとんどが北海道を代表する魚介達です。これだけの品数も、ポーションが小さい事もありストレスなく楽しむことができます。我々としてはありがたい限りだが、シェフの仕込み量を考えると頭が下がります。しかも寿司のようなシンプルな料理ではなく、そのどれもに仕事が施されております。

「鰊の麹漬け」

「塩辛の麹漬け」

「平目(小樽)の海水締め」

「虎河豚(余市)の味噌漬け」

「つぶ貝(日高町)」バニラとオレンジのソース、シャインマスカットの酢漬けとともに

「牡蠣(昆布森)のマリネ」ワインでマリネ

「トマトと蓴菜のガスパチョ」

「鰤(余市)」薫香を纏わせる

「パインの塩漬け」こちらにも薫香を。

「雲丹(積丹)蕎麦」カボスで爽やかな酸味を。山わさびをアクセントに

「毛蟹の茶碗蒸し」

「帆立と玉蜀黍のすり流し」オリーブオイルをアクセントに

「縞ホッケ」調味液をつけて2日も干して濃厚な仕上げに。大根おろしでバランスをとるのを忘れない

「キンキ」

「北寄貝」

「牡丹海老」ズッキーニの花の中に、米と雲丹とともに。

と、ここでまさかのシャリが登場。もちろんこれも北海道米だが、ちょっと昔まで北海道の米の質は低かったのだとか。地元の農家さん達の努力で、北海道は美味しい米の産地として認知されるようになったそうです。

そんな北海道の魅力を伝えるかのように、五十嵐シェフ流の寿司タイムが始まります。

「いくら丼」

「毛蟹と鮑と蕨のあんかけご飯」

「鮎の海苔巻き」

「天むす」

「玉子」

霜止出苗は、フレンチなのか?日本料理なのか?寿司なのか?
答えは、そのどれもであり、どれでもないのでしょう。きっと北海道の魅力が詰まったオリジナル料理「五十嵐料理」と定義するのが一番わかりやすい。

霜止出苗
050-5456-3417
北海道札幌市中央区南9西4-5-12 カモカモビル1F
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1061277/

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