2019.05.26 夜 四六時中、全てを魚に捧げる男。@すし処 めくみ 寿司 石川 30000円〜49999円 ★★★★★ 四六時中、全てを魚に捧げる。これは極端な話ではありません。金沢市の隣の野々市市の住宅街で『すし処めくみ』を営む大将の凄みを感じるエピソードから紹介していきましょう。なんと能登の市場までの車で往復3時間の道のりを毎日通っている。しかも、その道中は常に寿司の事、ネタの事、店の事ばかりを考えているそう。元々は築地から最高級の素材を仕入れて勝負したが、実は自分の足元に最高の魚があることに気づいたのだとか。まさに、これこそがめくみ最大の魅力に。江戸前寿司の伝統を継承しつつ、「能登」でしか提供できない寿司を完成させているのです。 例えば「トリガイ」。3種類のパーツにわけて、生・炙り・寿司と楽しませてくれたが、その香りに驚きます。そんなはずあるかと思われるでしょうが、これがメロンの香りそのものなのです。時期も終盤とのことですが、これほど香りのいいトリガイは食べたことがありません。これこそが地場のメリット。ここでしか食べられないネタといっていいでしょう。 その凄さは、ノドグロ、牡蠣、鮑、ゴマフグの白子などでも実感。ふわふわな火入れは技術だが、塩や酢橘でもバランスをとりきれないノドグロの脂の絶対値に驚く。大将はこれで今日のはあまり良いものじゃないというから二重の驚き。牡蠣や鮑なども特別な味付けはなく、素材そのものの味でも十二分な風味を持ちます。白子に至っては、ジョッキの日本酒が必要なほど濃厚だ。 素材のクオリティーだけでない。築地には出回らない素材も堪能。ガスエビという海老だが、これが蕩けるようで食感もあるという代物。旨味がとけて余韻を残してくれる。だったら、ほかでも出せばいいじゃんと思いますが、単純に鮮度が落ちるのが早いのだそうです。 握りにも特徴あり。とにかく温度帯が高いんです。正直最初は違和感がありましたが、後半は妙に舌にマッチしているような印象に。シャリ自体の旨味が舌に残り、紹介してきた強い素材のネタ達と上手に握手しております。きっとこれも四六時中シャリと向き合った結果なのでしょうね。ミスターストイック、山口大将の寿司は必食でございます。写真がないので言葉のみのご紹介で失礼しました。 つまみ。 「牡蠣」富山県産「蒸し鮑」福井県産。6時間蒸したもの。「アオリイカ」能登島。4「マコガレイ」「トリガイ」「赤イカのルイベ」写真はないけどフォトジェニック!「ゴマフグの白子」「のどぐろ」「蝦蛄」「くちこ」 握り。 「赤イカ」「白海老」登山「赤雲丹」量がやばい、写真でみせたい、心意気(俳句風で笑)「蛍烏賊」「とりがい」「赤貝」能登島「ひもきゅう」「ガス海老」「ノドグロ」「岩牡蠣」「太巻き」玉子と干瓢 — すし処 めくみ076-246-7781石川県野々市市下林4-48https://tabelog.com/ishikawa/A1702/A170203/17000700/