「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2018.08.11 夜

大物ルーキー博多に登場!!名店の階段をのぼる予感。@鮨 唐島

寿司

福岡市

10000円〜29999円

★★★★★

名店への階段を上っていく予感が隠しきれない。そんなポテンシャルを感じさせたのは、まだオープンから3ヶ月にも満たない寿司店『鮨 唐島』。

まだ若き大将のキャリアは京都や神戸の日本料理店に始まる。その後、博多の人気寿司店「安吉」でも修行をしたが、皿洗いしかしていなかったという。その結果というわけではないだろうが、良い意味で従来の寿司屋にはない面白いアプローチを完成させていいる。

その印象を強めるのは、日本料理の定番である鱧の存在。最初はその「出汁」を使った冷製の茶碗蒸しからスタートし、「身」には炭を皮目に直接あてる形で火を入れていく。

醤油、山葵、味噌、梅肉など様々な味付けで鱧を楽しませてくれます。酒のアテに「鱧の子」まで登場します。

その他のつまみはこんな感じ。九州産の食材を中心に提供するが、日本料理を彷彿とさせる料理が多い印象だ。様々なアプローチは、よく大将の勉強熱心さも伝えております。

「真蛸」下関産。味付けは一切施さない。

「真蛸の子」低温で火入れしたもの。半熟卵の状態。こんなの食べたことない!つまみにぴったり。

「茄子」和がらしとともに。

「鮑」糸島産。酒との相性を考慮してか肝の塩気は強め。

「鰯の海苔巻き」

「完熟イチジクの胡麻酢かけ」

「烏賊耳と烏賊ゲソ」片口鰯を原料にした魚醤。これも日本酒との相性が抜群。

「絹もずく」

シャリは目の前でつくられる。香り立つ酢は握り前の挨拶代わり。

そして、このシャリを使った最初のネタはなんとTKG!!実に面白い。炊きたてのシャリと削りたての鰹節を使った卵かけ御飯。ただの単純に面白いのでなく、日本料理を支える鰹節と寿司屋を支えるシャリの組み合わせは、「唐島」が目指す方向性をきっちり示しております。

握りはヤリイカから。少しねっとりしてるシャリで、ヤリイカとの相性は悪くない。だが、他のネタには合わないだろうなと確信。だが、すぐにそんな不安は裏切ってきます。赤酢と米酢のブレンドシャリは、他のネタにきっちりアジャストしてきた。炊けてからのシャリのかたさとネタの相性をきっちり計算しておりました。若いのに恐るべし。

素材としては黒雲丹が最高にうまかった。見た目は決して良くないが、これがSNS全盛に対する皮肉にもみえる。改めてだが、九州や福岡のネタが中心なのも嬉しい。東京などから福岡に来る意味を用意してくれております。どうして県外の客が集まってくるのか、この辺りをしっかり理解しているように思われます。若いのに、いや若いからかもしれませんが、アンテナがばっちりはられております。

お気に入りは「車海老」と「穴子」。この2つは明らかに他の寿司店のものと異なる。車海老は煮てから出汁につけて味を浸透させる。対馬産の穴子も出汁で炊くという調味料をいれる順番が異なっているのだ。日本料理時代に煮方だった経験も活きているのだとか。これは是非とも経験してもらいたいネタです。

出汁の使い方の妙は、最後のお椀にも。カツオと昆布の一番出汁と魚のアラを使って作っております。最後の玉子は、芝海老などではなくイタヤ貝を混ぜる。遠火で作ったふわとろの食感も絶品だ。

若き大将の横に寄り添うのは実はお父様。寿司職人である親父の背中を追いかけて息子の姿、これ以上の親孝行はないかもしれませんね!お父様曰く、家に帰ってもなおずっと寿司の研究に余念がないんだとか。オープン3ヶ月の若き大将、まだまだ伸び代の塊です。これからどんな名店に成長していくのか、通い続けたいと思います。

その他の握りはこんな感じ。

「タマメ」五島列島産。四日寝かせて旨みをひきだす。

「かすご」柔らかく締めてる。おぼろ酢とともに。

「赤鯵」五島列島産。

「ハガツオ」

「トロ」宮城県のまき網

「新子」酸が強い。マグロの後にさっぱり感を。

「煮帆立」柔らかい火入れ

「シメサバ」腹の部分

鮨 唐島
092-707-3999
福岡県福岡市中央区赤坂3-1-2 大東ビルⅡ 1F
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40048710/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ