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2018.08.02 夜

またまた名店が東京に!!@長谷川 稔

フレンチ

六本木・麻布・広尾

10000円〜29999円

★★★★★

またまた名店が東京に!!北海道の人気レストラン「リストランテ薫」が東京に移転したのは今年の4月。屋号をシェフの名前『長谷川稔』に改め広尾にオープン、外にはまるで表札のように看板が掲げられます。もはや長谷川シェフのお家に遊びにきたような気分。1階はたった4名のみの個室となっており、シェフの姿を見ながら食事を楽しむことができます。2階もカウンター4席のみという限られた席数で、あっという間に予約困難店に仲間入りしております。

料理はいきなりスペシャリテから始まります。東京への名刺代わりの一皿「金目鯛のサラダ仕立て」が登場。2.4キロアップという稲取の立派な金目鯛。なんと火入れに2時間かけて皮はパリッと、身はしっとりと焼き上げます。通称「火傷焼き」と呼ばれる氷を当てながら焼くという変態的火入れでこれを実現。加えて、ハーブやトマトなどと合わせることで様々な味覚を刺激してくれます。

続くのは貝の料理を2種。だが、そのアプローチが全くことなります。大原産の「黒鮑」は水だけで5時間蒸しただけのシンプルな料理。塩をまったく使っていないというが、塩を強めに当てたような印象。自身の持つ旨みだけを上手に引き出した証拠でしょう。

もうひとつの貝は牡蠣。こちらには牡蠣自身が持つ旨みに加えて、干し椎茸や鰹などの旨味成分を惜しみなくつぎ込みます。さらに片面には藁で火をいれ、もう片方には炭で火を入れる。1つの牡蠣にどれだけの細工をしているのでしょうか!

次に登場するのはパスタ。見た目には雲丹のパスタですが、こちらにも最高の旨味成分が込められます。1つは蛤の出汁、もう1つは鱧の出汁でございます。この出汁だけでに雲丹は必要ないなんて思いましたが、彼らが与える塩気が重要な役割を果たします。お酒との相性がばっちりなのです!

リゾットに使われたのは天草産のうなぎ。パリッと焼いた皮目、天然鰻らしい強い脂がリゾットへ強力な貢献を実現。蓋をあけた瞬間から感じられた、炭火や山胡椒の香りが口の中でもぶわぁっと広がっていきます。

肉料理は2つ。1つめは北海道の地ビーフのヒレ肉の「カツレツ」。肉自身の香りが強く、その肉の旨味は永遠に続いていくのではないかというもの。とにかく余韻が強いのだ。付け合わせも北海道自慢のジャガイモやチーズのタルタルが務めます。

もう1つは、北海道を代表するジンギスカンの中で最高とされるサフォークラムが登場。肉の強い癖に、強いフォアグラのソースを合わせます。ブラックペッパーの香りがいい意味で両者の癖を消しております。

デザートも北海道は夕張のメロンと、福島県産の桃が登場。それぞれの素材にあったデザートへ姿を変えます。

料理全体を通じて感じられたのは生産者へのリスペクト。何時間もかける火入れなんて、食材を大事に大事にという気持ちが伝わってきます。また素晴らしい店が東京に。また長谷川さんの家に遊びに行こうと思います!!

長谷川 稔
03-6712-7762
東京都港区南麻布4-5-66
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13220575/

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