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2017.05.27 夜

日本料理を一歩上に。@まき村

日本料理

大井・蒲田

10000円〜29999円

★★★★★

ミシュラン三ツ星。全くもってミシュラン信者ではないが、やはりわかりやすい指標であることは間違いない。ある意味、料理界の頂点を意味する称号である。獲得したお店の目標はどこに向かうのだろうか。そんなことを思いながらやってきたのは大森海岸駅。三ツ星の日本料理『まき村』だ。

まき村に思うのは日本料理への挑戦。非常に安定した料理群なのだが、しっかりした土台の上で日本料理の先を模索しているような印象を受けました。もしかしたら、もはや自身の店を引き上げていくことではなく、日本料理を一歩上に引き上げるという挑戦を続けているのかもしれません。それは、器だったり、盛り付けだったり、調理法だったりと全体から伝わってきます。

料理を交えてミトミえもんの印象をお伝えします。最初の料理から素敵すぎるガラスの器が登場。

舌にはもちろん目でも楽しませてくれます。さらに、盛り付けられる料理も赤(蛸とオクラ)、黄(とうもろこしの手毬揚げ)、緑(豆の胡麻和え)と彩りが器をさらに賑やかにしてくれます。

料理もユニーク。例えば「鰹のはさみ造り」。はさみ造りは初体験。鰹に胡麻、生姜、ネギ等をはさみ、葛粉でつくったとろみ醤油といただきます。鰹一品にかけた手間隙を想像すると、さらに美味しくいただけますね!

「煮鮑(大原)と雲丹」の料理も面白い。刻んだ長芋と一緒にいただくことで、粘り気が余韻にもなるし、雲丹と鮑とのつなぎにもなります。

料理はご主人が毎日築地へ仕入れに向かうそうで魚が中心。だが、最後に肉をもってくるのが若人には大変ありがたい。出汁をくぐらした和牛のすきしゃぶ仕立てだがトマトの酸味を利用してるのが面白い。結果として品のよさとユニークさが加わっております。

最後を飾るのが、まき村のスペシャリテの鯛茶漬け。このタイミングに合わせて炊いたお米。香りが立ちこめ、米の甘さだけで米がいただけそうです。鯛は必要ありません。嘘です、ごめんなさい。その淡路産の鯛を僕にもください。

そのまま食べてもよし、出汁茶漬けにしてもよし。最後はお焦げまでいただけるおまけつき。

結果、①米そのもの、②胡麻ダレの鯛と、③お茶漬けにして、④お焦げをいただく。ひつまぶし超えきました。ただ、正直いうとお茶漬けって好きじゃないんです。旨味や脂を流してしまうようでもったいない。そんなわがまま客を見越してなのか、昆布の濃いめの出汁で用意され、海苔は溶けないように厚手にしております。一本とられました。

さて、冒頭の疑問。ミシュランの頂点を獲得したお店の目標はどこに向かうのだろうか。柔和な大将と奥様からは日本料理をどうこうとかという大それた印象はありません。ただ、お客様に楽しんでほしいというシンプルな気持ちだけ伝わってきます。もっと野心的な心の持ち主なら、とっくに移転してるかもしれませんからね。

その他、まき村の料理。

「車海老真薯」ふわふわぷりぷり

「真子鰈 えんがわ」玉ねぎポン酢

「金目鯛 炙り寿司」溶けていくようだけど食感もある。脂がご飯にもうつる。余韻は炙った香ばしさ。

「真名鰹」付け焼き

「穴子 焼き茄子」炊いて炙った穴子。香りや味が印象的。江戸前の味付け。

「デザート」

まき村
03-3768-6388
東京都品川区南大井3-11-5 MAKIMURA BLD 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1315/A131502/13003338/

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