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2017.05.18 夜

人生はいつでも開けている!68歳で始めた蕎麦屋は超予約困難店に。@そば工房 玉江

そば

大塚・巣鴨・駒込・赤羽

10000円〜29999円

★★★★★

人生はいつでも開けている!
そんなことを実感させてくれたのは予約のとれない蕎麦屋『玉江』。英語習ってたらとか、音楽やってればとかついつい「たられば男」になってしまいますが、今回ばかりは反省しました。なぜなら、68歳という年齢から新しい人生を開いた男に会ってしまったからだ。

御年82歳。還暦をすぎてから蕎麦の道を志し、いまでは予約が一年待ちどころか三年待ちとさえいわれる蕎麦屋へと成長させます。尊敬すべき御仁の蕎麦はどんな蕎麦なのでしょうか?彼の蕎麦には温故知新という言葉がよく似合う。一周回って新しい蕎麦の世界を見せてくれました。

例えば、「そば法度」。
江戸時代には蕎麦が御法度だった時代があったそうです。大恐慌のおりに市民の贅沢を排除するためだったのだとか。ところが、人間は規制されれば抜け道を見つけるものですね。短冊状にすることで、これは蕎麦ではないと言い張ったそうです。それほどまでに食べたかった蕎麦の形を現代でも出会えることができました。

例えば、「早そば」。
そばがきのような印象だが、それでは時間がかかる。長野県の蕎麦農家では、すぐ食事ができるようにと温かい出汁につけて食べてたんだそうです。刻み海苔や葱の風味に、山葵の刺激が美味。具には大根なんかも入っております。

温故知新だけでなく、蕎麦の新しい提案も忘れない。クリエイティブは若者だけの特権ではないのだ。

若い子が大好きな「クレープ」だっておりますよ。もちろん蕎麦のクレープだけどね。

蕎麦粉のクレープ生地なんて初体験。葱、胡瓜、カイワレ、錦糸卵と彩りも豊さにワクワクするのは子供だけではないでしょう。ここに加える肉味噌は野菜もたっぷりであっさりとして品の良さを感じます。

御仁にかかれば蕎麦がきは新しいものに生まれ変わる。それが「そば掻き揚げ」。これは表記で思わぬ議論が生まれました。「そばがき」を揚げるのか、そばの掻き揚げなのか。答えは前者。まるで揚げ餃子のようなビジュアルですが、確かに中はそばがきでふわふわな食感は健在です。

基本的には蕎麦の魅力の提案性が強いが、「蕎麦前」だって新しい。個人的には「鴨の南蛮漬け」がお気に入り。鴨の南蛮漬けってのも面白いですね〜。衣が酸味を吸収して、鴨とともに口の中に飛び込んできます。多少酸味が少ないような印象があるが、葱がそれをきっちり補完します。

もちろん「せいろそば」も皮のありなしなんかで食べ比べ。塩のよく似合う上品なお蕎麦でした。

その他の蕎麦料理達のご紹介。

「焼きみそ」ほんのり甘めの西京味噌。

「そばサラダ」蕎麦揚げとともに。

「焙炉(板わかめ)」

「なすのそばみそ掛け」茄子揚げ。甘辛い味噌に蕎麦の実。

「デザート」レモンリキュールのジュレ。そばの実を散らす。

最後に屋号の紹介を。店主は埼玉県の久喜市のご出身。埼玉の「玉」と、久喜市の合併前の地名江面村の「江」からとったんだそうです。過去を大切にする御仁だからこそ生まれた素晴らしい蕎麦料理の数々。これになんともふさわしい名前ですね!

そば工房 玉江
東京都文京区本駒込5-34-6 イースト アネックス 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132301/13047621/

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