2016.10.11 夜 一生分の松茸を食べた!@樋山 日本料理 川口・越谷・春日部・三郷 50000円〜 ★★★★★ 誰かが言った。「松茸とは香りを楽しむもの」と。 だから土瓶蒸しのような狭い空間に香りを閉じ込めていただくのが一般的なのでしょう。貴重な松茸を有効利用するにはとても理にかなっている。いまは希少価値の高い松茸だが、最盛期の昭和初旬には今の百倍近い流通量があったのだとか。きっとこの頃は土瓶蒸しや茶碗蒸しのような使い方ではなく、豪快に使っていたのではないかと羨ましくもなるものだ。 一生モノの松茸が食べられる。そんな話が聞こえてきたのは東川口の『樋山』という店。食べログ至上主義の人には絶対に辿り着くことができないでしょう。 まずは茶碗蒸しと土瓶蒸し。やはりそーですやね。松茸は香りを楽しむものと聞いております。ところがどっこい、茶碗蒸しは松茸と卵の主従関係が逆転。もはや松茸の卵とじと呼んだろうがいいような代物。 土瓶蒸しも蓋を開けると驚くこと必至です。鱧で作ったソーメン入りなのだが、松茸の圧倒的な存在感にやられてしまいます。だだが驚くのは早い。これがまだ序章であったことはすぐに気付きます。 どーん。松茸どーん。なのです。シンプルな塩焼きでいただきます。 やはり松茸の得意分野である香りの本領を発揮。松茸からじゅくじゅくと溢れる水分は香りだけでなく旨味の塊でもあります。 松茸の概念がこの辺りから壊れはじめます。これだけの水分を保持するには採れたてであることが重要。朝どれの大量の松茸が何故東川口に届くかは疑問のままです。 松茸は休みなくテーブルを席巻していく。鍋に豪快に松茸を落としていく。 こんな食べ方したことありません。ここに和牛のサーロインを落としてしゃぶしゃぶをするのですよ。いま思い出すだけで、よだれがでてきます。 さらに!意外なことに葛きりを落とす。デザート的にいただくことが常だったが、この食べ方は面白い。葛きりってカメレオンみたいなやつなんですね。松茸の香りと和牛の脂をきっちり吸収します。シメのうどんみたいな役割ですね。 だがしかし!これで終わりだと思ったらまだまだ樋山のことを理解できていない証拠。松茸ご飯がどん!! 鱧の出汁がベースを作り、松茸の旨味がご飯を染めていく。まるで醤油を使ったような味の強さです。断言できます、いままで食べてきた松茸の総量を超えたと言っていいでしょう。たぶん体を構成するよ要素の1つが松茸になりました。笑 — 樋山048-296-6450埼玉県川口市東川口2-6-8https://tabelog.com/saitama/A1102/A110201/11010989/