2025.08.31 昼 善光寺門前で出会う、ケーキと歴史の甘い余韻@平五郎 本店 デザート 長野・志賀高原・北信濃 3000円〜4999円 ★★★★☆ 善光寺門前に受け継がれてきた名を冠した洋菓子店――『平五郎 本店』。屋号は、かつて老舗旅館・藤屋の歴代当主が代々襲名してきた名に由来する。伝統を敬いながら、2012年に洋菓子店として新たに生まれ変わった存在だ。白壁の蔵を改装した空間に足を踏み入れると、ガラスのショーケースに並ぶモダンなケーキが迎えてくれる。そこには確かに、過去と現在が交差する気配が漂っている。 この日の目当ては夏季限定の「かき氷」。フルーツや洋菓子の要素を取り込んだ氷菓は人気を博しているが、あいにくこの日は売り切れ。と落胆する間もなく、ショーケースのケーキが見事にその穴を埋めてくれた。 「バスクチーズケーキ」は、表面の焦げ感が香ばしく、中はとろけるようにクリーミー。濃厚さの中に爽やかな酸味が走り、思わず“過去一かも”と呟いてしまう完成度だった。 「メロンのショートケーキ」は、ふんわりスポンジに軽やかなクリーム、そこへ瑞々しいメロンの甘さが爽やかに調和する。白と淡緑のコントラストも美しく、夏の清涼感をそのまま閉じ込めたような一品だった。 そして最後にご紹介するのは「ホテル藤屋バターケーキ」。老舗旅館・藤屋でのもてなしから生まれ、今も『平五郎』に受け継がれている看板菓子だ。小麦粉・卵・砂糖・バターというシンプルな素材のみで仕上げながら、しっとりとした口あたりとバターの芳醇な香りが広がる。表面のざらめが香ばしさと食感のアクセントとなり、素朴でありながらも深い余韻を残す。 歴代当主の名を冠した屋号と、現代のケーキが響き合う舞台。善光寺参拝の折には、この地に刻まれた時間とともに甘味を味わっていただきたい。ご馳走様でした。 — 平五郎 本店026-266-0156長野県長野市大門町515https://tabelog.com/nagano/A2001/A200101/20015759/