2025.08.13 夜 気軽さの中に潜む、名店仕込みの技@私房菜 吉田 中華料理 六本木・麻布・広尾 10000円〜29999円 ★★★★☆ 六本木の中華料理店「隼」のコース料理を堪能した方なら、その上に生まれた新たな挑戦に心が躍るはず。名店のDNAを受け継ぎながらも、よりカジュアルに楽しめる形で登場したのが『私房菜 吉田』。隼の吉田隼之シェフによる監修、そして料理を担う吉田弘明シェフ。ふたりの“吉田”が組むのだから、店名がこうなるのは必然ですな。笑 私房菜とはプライベートキッチンという意味。町中華のような気軽さで、名店仕込みの本格中華を楽しませてくれるのだ。さらに、食材も人材も2つの店でシェアできる仕組みは実に秀逸だ。 口火を切るのは「北京鶏 ペキチキ」。北京ダックを鶏で再構築したこの一皿、香ばしい皮に濃厚で甘じょっぱいソースが絡み、鶏の旨味をぐっと引き立てる仕上がり。そして一口かじれば…中からパチパチキャンディが弾けるではないか。舌の上で小気味よく響く音と刺激が広がり、あえての大衆感を遊び心として昇華させた仕掛けに、思わず笑ってしまう。 「宮崎県霧島黒豚のチャーシュー」は、吊るし焼きの艶やかなビジュアルもさることながら、ナイフを入れればすっと通る柔らかさ。口に運べば脂の甘みと蜜の香ばしさがじんわり広がり、これはもう間違いなくお酒が進む味わい。紹興酒でもハイボールでも、杯が空くスピードは保証付き。 「大海老のチリソース煮」はブリッブリの食感が主役。卵をまとったソースは辛味よりも旨味と甘みが前に出る、万人に愛される仕上がり。 「空芯菜の強火塩炒め」は、シャキシャキ感と青い香りが強火の妙を物語る一皿。 「ソフトシェルクラブのスパイスガーリック炒め」は、殻ごと楽しめる蟹の香ばしさ、ザクザクのにんにく、唐辛子の刺激が三位一体となって食欲をかき立てる。 締めは「牛肉と夏野菜のガーリック炒飯」。粒立ちの良い米と香ばしいガーリックの香り、そこにコーンやレタスの甘みが加わって、最後の一粒まで食欲をつなぐ。 ここには、名店ならではのクオリティと、プライベートキッチンの親しみやすさが同居している。ふらっと立ち寄って軽く一杯とつまみを楽しむもよし、しっかり食事で満たすもよし。この自由度こそ、上下階で広がる新しいグループの楽しみ方。ご馳走様でした。 — 私房菜 吉田050-5595-0483東京都港区六本木4-4-2 ヒルサイドパレス六本木 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13302776/