2025.07.06 昼 フレンチトースト仕立ての、進化系どら焼き@うさぎや CAFE 喫茶店・カフェ 上野・浅草・日暮里 1000円〜2999円 ★★★★☆ 老舗和菓子店「うさぎや」が、その看板商品であるどら焼きを軸に、新たな表現へと踏み出したのが『うさぎや CAFE』。創業は2015年とまだ若いが、その背景には1913年創業の和菓子屋としての矜持がある。老舗にあぐらをかかず、和菓子の本質を問い直し、時代に合わせたかたちで再構築していく——そんな挑戦心こそが、このカフェの一番の魅力だろう。 看板メニューは、何と言っても「うさどらフレンチ焼き」。どら焼きの皮をまるで“フレンチトースト”のように仕立てた、うさぎや流の再解釈。しっかりとバターの風味が染み込み、表面はカリッと香ばしく、内側はしっとりもっちり。そこに自家製の餡が添えられ、シンプルながらも力強い味の構成が完成している。どら焼きの延長線上にあるのに、まったく新しい体験。これはもう、発明だ。 「うさ餡みつ」は、寒天と粒餡、黒豆という極めてミニマルな構成ながら、各パーツの完成度で勝負してくる。寒天は驚くほどキレのある食感、餡は豆の輪郭を残した滋味深い甘さ。夏の午後、静かに涼を届けてくれる優しい一皿だ。 そして「あずき茶」。甘さはなく、まるで小豆の香りだけを抽出したような潔さ。飲み終えたあとに、ほのかに残る香ばしさと自然な甘みがじんわりと響く。名脇役にして、この店らしさを象徴する一杯。 うさぎやCAFEは、伝統に安住するのではなく、軽やかに飛び越えていく。その姿勢にこそ、和菓子屋の矜持がにじみ出る。定番のどら焼きをフレンチトーストに仕立てるなんて、遊び心の勝利だろう。気取らず、けれど確かな手仕事と発想の豊かさが光る一軒。和菓子好きはもちろん、スイーツに新しい風を求める人にもぜひ勧めたい。 ご馳走様でした。 — うさぎや CAFE03-6240-1561東京都台東区上野1-17-5https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13184732/