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2025.07.04 昼

札幌スープカレーの原点の1つ、じんわり沁みる老舗の一杯。@木多郎 澄川本店

カレー

札幌市

1000円〜2999円

★★★★☆

札幌の地に根を張って40年近く、1985年創業の『木多郎 澄川本店』は、スープカレーという文化がまだ一般的でなかった時代からその火を灯し続けてきた老舗の名店。店名の「木多郎(きたろう)」は創業者の愛称から取られたもので、素朴な店構えとは裏腹に、地域のスープカレー文化を牽引してきた確かな実力を感じさせます。カウンターとテーブルのみの小さな空間は、いつも満席御礼。

いただいたのは看板メニュー「チキンやさい」。

骨なしの鶏もも肉に、にんじん、ピーマン、ナス、トマト、菜の花といった彩り豊かな野菜たちが丼の上で華やかに競演する一杯。中でも「ナス」のとろけるような甘さと、「菜の花」のほろ苦さがスープと絶妙に絡み合い、口の中に春の訪れを感じさせるような風情が漂います。鶏もも肉はジューシーで、スプーンで簡単に崩れるほど柔らかく仕上げられており、肉の旨味がスープにじんわりと溶け出している。

スープ自体は、スパイス感が控えめな「辛さゼロ」で注文したにも関わらず、口の中にじわりと広がる薬膳的な深みが印象的。身体の奥に染み渡るような静かな滋味を持ち、その奥にほんのりとしたスパイスの余韻が潜んでいます。辛さを増せば、スパイスの輪郭がさらに際立ち、よりダイナミックな表情を見せてくれることでしょう。

一口目からじんわりと身体に染み入るスープ。派手さはないけれど、丁寧に火を入れられた野菜やジューシーなチキンがスープと調和し、食べ進めるごとにじわじわと旨味の層が広がっていく。薬膳的な風味をまとったこの味わいには、老舗ならではの深みと落ち着きがある。札幌スープカレーの原点を思わせるような素朴さと滋味が同居していて、気づけば夢中でレンゲを動かしている。最後の一滴まで味わい尽くしたくなる一杯でした。

ご馳走様です。

木多郎 澄川本店
011-814-1203
北海道札幌市南区澄川六条4-2-1 澄川ビル 1F
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010305/1000174/

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