2019.01.11 昼 久留米を代表する鰻店の「せいろ蒸し」@富松うなぎ屋 黒田本店 鰻 久留米・筑後 1000円〜2999円 ★★★★☆ 鰻の調理法が東西で違うのはよく知られるところ。関東では蒸したふっくらした鰻、関西では地焼きのカリカリした鰻が特徴ですね。その他、名古屋エリアにおけるひつまぶしも有名だったりしますが、九州の筑紫平野周辺特有の鰻の調理法があるのをご存知でしょうか。その名前は「せいろ蒸し」、タレを絡めたご飯の上に蒲焼にした鰻、さらには錦糸卵を乗せてせいろで蒸したものです。 さて、やってきたのは福岡県は久留米市にある鰻店『富松うなぎ屋』の黒田本店。せいろ蒸しの発祥は柳川市とされるが、隣町である久留米でもせいろ蒸しは名物として数えられる。創業80年を超える老舗だが、その建屋がその歴史を物語ります。座席数は180を超えているのえ、待ち時間こそありますが回転率はとても早いですね。 これがせいろ蒸し。タレがしっかりと染み込んだご飯は真っ茶色。味は見た目ほど濃厚ではないが、鰻の脂も染み込んだもっちりとした食感は存在感あり。せいろで蒸されたご飯は熱々で猫舌の人は確実に苦労するでしょう。鰻自体の味はタレとともにはっきりしたもの。炭火の香ばしさもきっちりアクセントとして調味に参加しております。柔らかさの中に押し返すような弾力もあり、鰻の質の良さも感じられます。さすが鰻のお膝元といったところか。 このせいろ蒸しという食べ物、関東と関西のいいところどりと言ってもいいかもしれない。錦糸卵の存在は、箸休め的な役割も。同じせいろ蒸しでも各鰻店で個性が見え隠れする部分だったりも。ちなみに、富松うなぎの錦糸卵は薄焼きでございました。 — 富松うなぎ屋 黒田本店0942-26-3608福岡県久留米市大善寺町黒田83-6https://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400801/40003630/