2025.12.31 夜 ラムが主役のステーキハウス。@ラステイクス 焼肉・肉料理 六本木・麻布・広尾 10000円〜29999円 ★★★★☆ 明治通り沿い、広尾駅から徒歩すぐ。地下に広がるステーキハウス『ラステイクス』は、2015年創業の熟成肉とラムの名店『WAKANUI』から独立して生まれた店。WAKANUIといえば、ニュージーランド産スプリングラムを日本に広めた立役者として知られ、その血を継ぐこの店もまた然り。店内はシックで落ち着いた雰囲気に包まれ、過剰な装飾を排した空間に、火と肉が自然と主役として浮かび上がる。 最初に供されたのは「ラムチョップ」。骨付きのまま豪快に焼き上げられたそれは、ナイフなんていらない。手に持ってそのままかぶりつくのが正解だ。表面にはほどよく焼き目が入り、噛んだ瞬間にじゅわっと脂と肉汁があふれ出す。ラム特有の香りと甘みがじわじわと広がり、骨の際まで夢中でしゃぶってしまう。 そしてメインで登場する「NZスプリングラム “WAKANUI” 藁焼き」は、その印象にさらなる厚みを加える存在。藁の煙で香りづけされた骨付きラムは、野趣と上品さが同居し、噛むほどに香ばしさと脂の甘みが重なり合う。 続いての牛肉は「NZ牧草牛テンダーロイン “シルバーファン” ラステイクススタイル」。US産クリークストーン社のプライムビーフも扱うこの店だが、今回は牧草で育った赤身の力強さを全面に押し出した構成。じっくり焼き上げられたテンダーロインは、表面の香り立ちと内部のしっとり感が共存し、噛むごとに旨味がじわりと広がる。 その肉に寄り添う付け合わせがまたいい。「ビーフフライドポテト」は、ただのサイドにあらず。牛脂でじっくり揚げることで、ステーキとの間に味のブリッジを生み出す設計。 「シュリンプマカロニグラタン」は、ベシャメルの濃厚なコクに加えて、しっかりとした存在感を放つ海老の身がごろりと入る。旨味を支えるどころか、ソースとともに主軸を張るようなバランス。 前後を固める料理にも抜かりはない。「ジャンボシュリンプカクテル」は、冷たく締められた海老のプリッとした弾力に、クラシックなカクテルソースの甘酸っぱさが絶妙に絡む。 「ラステイクスフレッシュトスサラダ 柚子西京味噌ドレッシング」は、山盛りの野菜に柚子と味噌の優しいコクを加え、肉料理のスタートとしても、途中のブレイクにも活躍する。 そして締めの「温かいチーズケーキ」。スフレのように軽やかに焼き上げられた生地に、チーズのコーティングがとろりと重なる。 ラムの名店『WAKANUI』の出自は、もちろんこの店の大きな魅力のひとつだ。だが『ラステイクス』の強みは、それだけにとどまらない。ラムや牧草牛といったメインにしっかり芯がありつつ、その前後を固める料理もまた丁寧で、抜かりがない。火と肉を中心に据えた構成はストレートながら、前菜や付け合わせ、デザートに至るまで、流れとしての完成度が高い。ご馳走様でした。 — ラステイクス03-6277-1963東京都渋谷区広尾5-22-3 広尾西川ビル B1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13183954/