2025.09.19 昼 堺町通の小さくまっすぐなピッツァリァ@ピッツェリア・マリータ イタリアン・ピザ 京都市 1000円〜2999円 ★★★★☆ 堺町通に白壁と黒文字のサインが映える小さなピッツァリァ、『ピッツェリア・マリータ』。2012年創業、京都にナポリの風を送り込み続ける一軒だ。オーナーシェフは東京・目黒での修行、さらにイタリアでの研鑽を経てたどり着いたという経歴。余計な装飾を排して、まっすぐにナポリピッツァを京都に届けるという姿勢が見える。 潔さはメニューにも現れている。「マルゲリータ」「マリナーラ」という定番中の定番を柱に据え、水牛モッツァレラを使った「D.O.C」や「レジーナ」が並ぶ程度。選択肢を増やすのではなく、生地そのものの完成度で勝負する。小麦の香りを引き出し、水分をたっぷり抱えた生地は薪窯で一気に焼かれ、縁は香ばしく膨らみ、中央はとろりと柔らかい。生地自体のレベルが高いからこそ、シンプルな具材でも説得力を持つ。 「マルゲリータ」はまさに王道の一枚。トマトの酸味と甘味が鮮やかに広がり、モッツァレラのコクが溶け込み、バジルが後味を爽やかに整える。シンプルながら厚みのある味わいに、思わず食べ過ぎてしまう。 もう一つの楽しみはコロッケメニュー。代表的なのは「アランチーニ」だが、他にもバリエーションが用意されており、ピッツァ以外でもイタリアの日常を感じられる。涙型のアランチーニは外はカリッと香ばしく、中にはチーズや肉の旨味が潜んでいる。ピッツァの前に置かれる小さな一皿だが、食欲を一層掻き立てる存在だ。 総じて、『ピッツェリア・マリータ』は潔さと誠実さで勝負する京都のナポリ。1000円からという価格もまた誠実で、街の食堂としての役割を全うしている。気負わず、けれど確かな満足感を与えてくれる一軒。堺町通を歩けば、窯の香りに誘われて扉を開けてしまうはずだ。 ご馳走様でした。 — ピッツェリア・マリータ075-231-8220京都府京都市中京区堺町通錦小路上ル512https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26020891/