2025.09.03 昼 余市の丘に広がる、ワインと食の響き@オチガビ フレンチ 小樽・ニセコ・積丹 1000円〜2999円 ★★★★☆ 余市の丘を彩るブドウ畑。その斜面を見渡せば、まるで大地が織りなす美しい絨毯。その舞台の中心にあるのが『オチガビ』だ。店名はオーナー夫妻の落さんと雅美さんから。落さんはドイツのワイン学校で研鑽を積み、奥様の雅美さんはカリフォルニアでワインを学んだ経歴を持つ。異なる地で得た知識と経験を合わせ、余市に本格的な欧州スタイルのワイナリーを築き上げたのだ。『オチガビ』は高品質な日本ワインを目指す象徴的な存在として、この地の発展に大きな役割を果たしている。 敷地内にはレストランが併設され、さらにオーベルジュとしての展開も視野に入れているという。畑と建物、ワインと料理、そして滞在までもが一体となる未来像。単なるワイナリーを超えた、総合的なワイン文化の拠点を思わせる空間だ。 料理はもちろんワインと呼応する。「余市麦豚のプルーンと赤ワイン煮」は、その代表格だろう。芳醇な赤ワインの香りとプルーンの甘酸っぱさが絡み合い、肉はほろりと解ける柔らかさ。煮込みの深みとワインの厚みが一体となって、体にじんわり沁み入るような味わいだ。 しかも、そのソースを彩るワインは、目の前の畑で育まれたブドウから生まれたもの。景色と皿とグラスが見事に連動する瞬間は、この場所ならではの体験である。 特別に案内していただいたワイナリー内部も印象的。ステンレスタンクが整然と並び、樽熟庫には静謐な空気が漂う。いずれも厳密に管理され、自然派やナチュールの奔放さとは異なる、クラシックで正統的な造りの姿勢が感じられた。だからこそ、ワインと料理に宿る説得力が揺るぎないのだろう。 窓の外の景色に心を奪われ、グラスと皿に酔いしれる。そんな時間を約束してくれるのが『オチガビ』だ。余市を訪れる際は、ぜひ足を運んでいただきたい。ご馳走様でした。 — オチガビ0135-48-6163北海道余市郡余市町山田町635https://tabelog.com/hokkaido/A0106/A010602/1043981/