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2025.06.24 昼

全方位でうまい。麺はスープを纏い、肉は主役級。@ オランダ軒

ラーメン・つけめん

さいたま市

1000円〜2999円

★★★★☆

埼玉・岩槻の住宅街に行列を生むラーメン店がある。『オランダ軒』。2016年創業で、現在の地には2022年に移転。看板に掲げるのは「新潟長岡 生姜醤油ラーメン」だが、そこにあるのは単なる再現ではなく、自分たちの手で意味を与え直した一杯。開店前には記帳のノートが置かれ、10時前にはすでに多くの名前が並ぶ。食べられるのは12時過ぎ。それでも客足が絶えないのは、確かな一杯がそこにあるからだ。

看板の「しょうゆチャーシーメン」が目の前に現れたとき、そのビジュアルに息を呑む。丼全体を覆うチャーシュー。中央にはナルトと青菜、メンマが彩りを添え、澄んだ琥珀色のスープがその背景に広がる。構成はシンプルなのに、完成された美しさ。丼の中に秩序が宿っている。

スープをひと口含むと、生姜の香りがふわりと立ち上がる。だが主張は控えめ。鋭さのない、じんわりとした温かさ。醤油のコク、鶏油のまろやかさ、酸味のキレが一体となり、静かに染み渡る。「生姜醤油」と聞いて構えていた舌が、いつの間にかその柔らかさに包まれている。

そこに絡むのが中太のちぢれ麺。特筆すべきは、スープが麺表面にしっかりと“コーティング”されていること。啜るたびにスープが麺と一緒に口に届き、飲み込む頃には香りと旨味が一面に広がっている。モチモチの食感も心地よい。

チャーシューもまた、この店の代名詞。一杯に複数のカットが混在し、それぞれに異なる表情を持つ。食感、厚みの違いで、食べ進めるほどに次はどんな一枚かと期待が膨らむ。

そして忘れてはいけないのが、ライスとの相性。チャーシューをのせ、青菜とメンマを添え、少しスープを垂らして即席の「チャーシュー丼」。白飯が歓喜する瞬間がそこにある。

スープと麺の一体感、肉の多彩な表情、そして記帳制というシンプルながらも配慮ある運営。『オランダ軒』の魅力は、ラーメンの美味しさだけに留まらない。一杯に辿り着くまでの体験すら、気持ちよく整えられているのだ。岩槻まで足を運ぶ理由は、もう十分すぎるほどある。

ご馳走様でした。

オランダ軒
埼玉県さいたま市岩槻区東岩槻6-1-4 1F
https://tabelog.com/saitama/A1101/A110103/11057845/

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