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2024.01.26 昼

天麩羅界に大型ルーキー、現る。@なかむら

天ぷら

焼津・藤枝・御前崎

10000円〜29999円

★★★★☆

とんでもない大型ルーキーが静岡県の焼津に誕生した。

2023年5月創業の天麩羅店ながら、すでに超がつく予約困難店の1つに。その理由をさっそく探っていきたいが、ずばり店主の中村友紀氏には大きな武器が2つある。

1つは、天麩羅の圧倒的な技術。

静岡を代表する、もとい、日本を代表する天麩羅店の「成生」にて8年に及ぶ修行。お客様に直接手渡しする天麩羅の担当をしたこともあってか、SNSなどでも彼の顔を見たことがある人も多いことだろう。実際にミトミえもんのカメラフォルダにもしっかりおりました。笑 天麩羅の技術の学びはもちろんのこと、一流の腕に触れ続けた経験こそ何事にも変え難いものと言ってよいだろう。

2019年1月26日@成生 撮影

1つは、素材の圧倒的なポテンシャル。

焼津の料理人が求める、もとい、日本中のトップ料理人が求める「サスエ前田魚店」の魚を使う。前田さんは料理人と二人三脚で料理も作っていくことで有名だが、なかむらにおいても例外はない。むしろ、立地のメリットを活かして、さらに密接なコミュケーションを結び。結果、料理人は素材のための料理を洗練し、目利きは料理のための素材を見出しているというわけだ。ちなみに、店舗も前田さんの恩師の料理人の店だったものを譲り受けたそうだ。縁が深い。魚ばかりではなく、野菜も成生同様に目を見張るものがある。

圧倒的なポテンシャルの素材を、圧倒的な天麩羅の技術で料理する。大型ルーキーという言葉も、予約困難店へと瞬く間になったことも、全くもって不思議はない。まず、印象的だったものをいくつかご紹介していきましょう。

天麩羅の最初を飾る「太刀魚」。肉厚なことを忘れるほどふわふわ。水分量がそうさせるのだろうが、これが旨味とイコールで結ばれており、口福感でいっぱいに。大葉もいいアクセントに。後半にも「太刀魚」が登場するが、今度は結んでから揚げるというユニークな手法を採用。これによって脂が四方に回るんだとか。まるで芋のようなホクホク感に。同じ魚種なのに、技術1つでこれだけの変化を見せる。なんと面白いことか。

大将からは随所に実直な性格がうかがえるが、料理はセンスに富む。例えば、「磯辺焼き」。鯵、烏賊、白海老などを海苔で巻いているのだが、海苔も焼き付けた風味になっており、天麩羅なのに、間違いなく磯辺焼きになっております。

「金目鯛」も面白い。フレッシュな胡瓜と中華風のソースと食べさせるのだが、雲白肉のオマージュなんだとか。キッカケは胡瓜を食べさせたかったというからなお面白い。何に合わせるかの部分では、前述の前田さんにも相談したらしい。無敵やん。笑

それ以外も全て魅力的なものばかり。コースのラインナップをぜひご覧ください。

「カリフラワーのすり流し」野菜の旨味をしっかりと

「平目」

「メジマグロ」なめらかな口当たり

「ブロッコリー」当たり前だが、傘と身で火入れが異なるのが面白い。傘の焦げた風味がいいアクセントに。

「筍」

「白甘鯛」松笠揚げ。醤油の風味が鱗に浸透して、塩とは違う表情を楽しませる。

「アオリイカ」

「人参」細身のシルエット。水分量が段違いで人参とは思えぬ口当たり。そして、甘い。

「蛤」かなりレアなアウトプットで、旨味が次から次へと飛び出します。衣の風味もこれを増強。

「牛蒡」人参もだったが細身がお好みのよう。旨味の凝縮感が出るのだとか。

「菜の花とシメサバの酢の物」

「赤烏賊」泳がせらしいですが、赤烏賊の子供とのことでいかった雰囲気がない。驚くほどの柔らかさ。

「蕪」野菜は共通して水分量がやばい!甘さも。


「玉葱」

「蓮根」なんだこの繊維質は!なかなか蓮根でこの感触を味わったことがある人もいないでしょう。

「種子島安納芋」

「連子鯛」たっぷりの大根おろしと共に。

「天丼」ここにも蓮根いた!

「天茶」

「桜餅」

なかむら
054-639-6613
静岡県焼津市栄町2-4-8
https://tabelog.com/shizuoka/A2203/A220301/22041228/

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