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2023.06.03 夜

北陸に根ざすモダンスパニッシュ。@レスピラシオン

世界料理(ヨーロッパ)

金沢

30000円〜49999円

★★★★★

金沢屈指のモダンスパニッシュ『レスピラシオン (respiracion)』 へ。

ひがし茶屋街や金沢城が徒歩圏にとらえる立地で、築140年という古い町屋が見事に街並みに溶け込んでおります。待レストランフロアは一転、モダンなオープンキッチンになっており、舌だけでなく目にも美味しいレストランになっております。屋号はスペイン語で「呼吸」を意味するが、まさにキッチンで躍動するシェフ達の呼吸がぴったり。

料理はモダンなアプローチだが、決して表層的なものではない。お皿の先に温かみのある景色を感じさせてくれるのです。北陸の自然が作り上げる魅力的な食材を、ただ料理するだけでなく、生産者の方々へのリスペクトもしっかりと込められる。シェフ同士の呼吸だけでなく、北陸の自然や働く人々の気持ちともぴったり呼応しているのです。

それでは、コースをいただいてまいりましょう。

さっそくスペシャリテが登場。「Impact shrimp」と名付けられた甘海老だ。そのこだわりの強さが溢れだして、もはや器が饒舌に語ります。笑 石川の名産である甘海老が、さまざまなテクスチャーに再構成されているようだ。味噌はシートを、殻はタルトに、身はその中に隠される。海老の全てをもって、新しい海老を味わうことができるのです。この地でやっていくという、強い意志を込めたスペシャリテ。

「Ostra」
志賀町産の牡蠣を使った冷たい前菜。海流が激しい場所だそうだが、なんと海女さんが素潜りで収穫しているのだとか。6年ものという牡蠣は旨味が強い。これとバランスを取るように、玉葱のソース、日向夏、山椒を漬け込んだオリーブオイルなど、色んな角度の爽やかさを重ねております。

「Gazpacho」
言わずもがな、スペインのトマトベースの冷製スープ。写真は失念したが、フレッシュハーブや香りのいい花の花瓶で登場。味に見た目に、なんて華やかなスープだろう。

「Empanada」
エンパナーダとは、いわゆる具入りのパンのこと。 中身は石川県そのもの、能登の牛、白山の熊、能登島の春菊などが組み込まれます。個性のある強い味わいを見事に調和させております。少々ジャンクな雰囲気だが、これがまたワインに合うのだ。ソースはジビエとキャベツ。

「Retoño de calabacín」
花ズッキーニで能登の10キロアップの鮟鱇を包む、まず、その天才的な火入れに驚き。しっとりとした口当たりのおかげで、わかりやすく旨味が口の中でとろけていきます。富山の新鮮な白海老も参加するが、やはり繊細な火入れになっております。ソースは柑橘やコブミカンの泡が務めており、爽やかさが演出されております。

「Guisante」
スナップエンドウと今朝どれのミルク。炭の香りと塩気でレベルアップ!

「Pescado」
輪島の1キロアップの甘鯛。林檎のエキスやビネガーの味が染み込んだアンディーブを重ねる。ソースは里芋と蕗の薹が担当。

「Carne」
蝦夷鹿のロース。やはり火入れに実力の高さがあり、驚くほど柔らかいアウトプットに。端材を使ったソースで。

「Paella」
岩牡蠣のパエリア。濃厚だからこそ、レモンのソースがよく似合う。アリオリソースも、不思議なほどにすっきりしているのが素晴らしい。

「caldoso」
ガスエビを使ったおじや。

「Berro」
1ヶ月しか収穫ができないという天然のクレソンのソルベ。なるほど、天然は野生味が溢れるのか!

「Wild chervil」
ワイルドチャービル。アイスの泡はスペインのジンが務める。

ご馳走様でした。

レスピラシオン
050-5596-1771
石川県金沢市博労町67
https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17010732/

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