金沢屈指のモダンスパニッシュ『レスピラシオン (respiracion)』 へ。
ひがし茶屋街や金沢城が徒歩圏にとらえる立地で、築140年という古い町屋が見事に街並みに溶け込んでおります。待レストランフロアは一転、モダンなオープンキッチンになっており、舌だけでなく目にも美味しいレストランになっております。屋号はスペイン語で「呼吸」を意味するが、まさにキッチンで躍動するシェフ達の呼吸がぴったり。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/20230603.jpg)
料理はモダンなアプローチだが、決して表層的なものではない。お皿の先に温かみのある景色を感じさせてくれるのです。北陸の自然が作り上げる魅力的な食材を、ただ料理するだけでなく、生産者の方々へのリスペクトもしっかりと込められる。シェフ同士の呼吸だけでなく、北陸の自然や働く人々の気持ちともぴったり呼応しているのです。
それでは、コースをいただいてまいりましょう。
さっそくスペシャリテが登場。「Impact shrimp」と名付けられた甘海老だ。そのこだわりの強さが溢れだして、もはや器が饒舌に語ります。笑 石川の名産である甘海老が、さまざまなテクスチャーに再構成されているようだ。味噌はシートを、殻はタルトに、身はその中に隠される。海老の全てをもって、新しい海老を味わうことができるのです。この地でやっていくという、強い意志を込めたスペシャリテ。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/015652a47289db82471012068cd7908b7e1ad2a477.jpg)
「Ostra」
志賀町産の牡蠣を使った冷たい前菜。海流が激しい場所だそうだが、なんと海女さんが素潜りで収穫しているのだとか。6年ものという牡蠣は旨味が強い。これとバランスを取るように、玉葱のソース、日向夏、山椒を漬け込んだオリーブオイルなど、色んな角度の爽やかさを重ねております。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01b1e0ed988c7e9be62071986c25b7a3d71a21dff8.jpg)
「Gazpacho」
言わずもがな、スペインのトマトベースの冷製スープ。写真は失念したが、フレッシュハーブや香りのいい花の花瓶で登場。味に見た目に、なんて華やかなスープだろう。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/0120b82a2cd219992c19b9b2020042def192271586.jpg)
「Empanada」
エンパナーダとは、いわゆる具入りのパンのこと。 中身は石川県そのもの、能登の牛、白山の熊、能登島の春菊などが組み込まれます。個性のある強い味わいを見事に調和させております。少々ジャンクな雰囲気だが、これがまたワインに合うのだ。ソースはジビエとキャベツ。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01a2c5edba6ab0d5be57d31cdc034dc615abefa56d.jpg)
「Retoño de calabacín」
花ズッキーニで能登の10キロアップの鮟鱇を包む、まず、その天才的な火入れに驚き。しっとりとした口当たりのおかげで、わかりやすく旨味が口の中でとろけていきます。富山の新鮮な白海老も参加するが、やはり繊細な火入れになっております。ソースは柑橘やコブミカンの泡が務めており、爽やかさが演出されております。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01d17340c6017429eb6b9c1b478ef609429c697ecd.jpg)
「Guisante」
スナップエンドウと今朝どれのミルク。炭の香りと塩気でレベルアップ!
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01fad1a691d0e894230ada2086c87dd2a4afe37a52.jpg)
「Pescado」
輪島の1キロアップの甘鯛。林檎のエキスやビネガーの味が染み込んだアンディーブを重ねる。ソースは里芋と蕗の薹が担当。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01618bbbd62e4ba8241f8be1551e431663247fa8cc.jpg)
「Carne」
蝦夷鹿のロース。やはり火入れに実力の高さがあり、驚くほど柔らかいアウトプットに。端材を使ったソースで。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01043e439c322906fa3b0bd3bae47c067115e83504.jpg)
「Paella」
岩牡蠣のパエリア。濃厚だからこそ、レモンのソースがよく似合う。アリオリソースも、不思議なほどにすっきりしているのが素晴らしい。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01232ed2dfd2cf824692787eacde6ed8aa2f2e64a7.jpg)
「caldoso」
ガスエビを使ったおじや。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/012e1008741273b50f77640471372b486a526ac9f3.jpg)
「Berro」
1ヶ月しか収穫ができないという天然のクレソンのソルベ。なるほど、天然は野生味が溢れるのか!
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01970c60713c587c34ed1a3638da58939b3ac7f3a7.jpg)
「Wild chervil」
ワイルドチャービル。アイスの泡はスペインのジンが務める。
![](https://blog.33inc.jp/wp-content/uploads/2023/06/01ae877d8e01ccad896f516a2104425cb047f161aa.jpg)
ご馳走様でした。
—
レスピラシオン
050-5596-1771
石川県金沢市博労町67
https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17010732/