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2020.11.08 昼

山奥で究めんとする蕎麦の道。@ろあん松田 篠山店

そば

丹波篠山

10000円〜29999円

★★★★★

人里離れた、そんな表現がぴったりな蕎麦店『ろあん松田』の篠山店へ。丹波篠山の山奥のさらに奥といった感じで、集落の行き止まりに位置しております。心と体が自然と一体化するような心地良さ、これを二代目である店主の付かず離れずの接客も後押し。まだ30代中盤と若さも感じるが、なんとも言えぬ品の良さはなんだろう。なるほど、仏門に入っていた経歴があると聞いて納得。その悟りに至る修行の道は、蕎麦の道に変わっても精進を続けているようです。

料理はコースのみの完全予約制。ここまで車を走らせて食べられず、なんて事がないように必ず事前に予約を入れましょう。笑

席につくなり丹波黒豆のお茶でお出迎え。当然のように地産の食材が我々の目の前を通り過ぎて行きます。

食事の一品目は玄米のスープから。もちろんお米は地産のもので、梅でことことと炊いたおかゆのようなもの。梅のほのかな酸味が食欲を刺激するとともに、胃にも優しくコースの開始を伝えてくれます。

サラダはフレンチを彷彿とさせるような品の良さながら、シンプルにダイレクトに食材の風味を味わえる。例えば、えのきは乾燥させただけで、その風味がより強調されたりなど。タンポポの葉、春の七草の1つであるはこべら、酸味のあるスイバ、可愛らしいマイクロ胡瓜など、食材そのものが持つ味わいを幅として見せてくれます。自家製の山椒オイルも上手に全体をまとめております。

山の幸の盛り合わせ。黒枝豆、落花生、鹿肉、柴栗、万願寺唐辛子、南瓜、菊菜、、、、派手な食材は1つもないが何という満足感でしょう。日本人が、丹羽人がずっと食べてきた歴史そのものを頂いているかのようです。それでいて、柴栗やジビエの存在からは山奥の料理店ならではの個性も感じます。毎日食べたい。。。

コースで提供される蕎麦は3種類。まずは、わずかにつなぎを使ったもりそばで蕎麦の風味が口の中で爆発します。甘辛い出汁といただきますが、最初にこれをもってくることで、この後の遊びがいきてくるというもの。

次の粗挽きの蕎麦、

自家製の柚子胡椒が大きなアクセントに。

追加料金で鴨汁にアップグレードが可能ですがこれは必須。野性味あふれる鴨は山間の蕎麦店に良く似合う。

そして最後は細切りの蕎麦。これが薬味と絡みやすく、蕎麦との一体感を強くしてくれます。

蕎麦のスピンオフで、蕎麦寿司や蕎麦湯なども活躍。蕎麦の道を究めんとする若き店主の料理はほっこりとしながら刺激的。

人里離れた蕎麦店、訪ねて後悔しないことはお約束します。ご馳走様でした!

ろあん松田 篠山店
079-552-7755
兵庫県丹波篠山市丸山154
https://tabelog.com/hyogo/A2807/A280702/28000070/

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