2019.09.06 夜 福岡に大型ルーキー現る@奈良屋町 青 日本料理 福岡市 10000円〜29999円 ★★★★★ 大型ルーキー現る。まだオープンから3ヶ月、福岡に予約困難店への道を隠しきれないレストランが誕生した。実はミトミえもんと同い年のシェフ(1980年生まれ)だが、その経験値の高さに驚かされます。フレンチと日本料理で修行、海外も放浪し料理の勉強に勤しんだそう。その中には、三ツ星レストランの龍吟も含まれ、クリエイティブな視点も手に入れている。店の名前は『青』、リノベーションした築70年の古民家で提供しております。 挨拶代りは日本伝統の和菓子どら焼き、最中、焼き饅頭などにイノベーティブな風を吹き込みます。どら焼きにはフォアグラのテリーヌと西瓜の奈良漬、最中には卵黄と唐墨大根、饅頭にはサマートリュフに豚足を隠します。日本が生んだ伝統の菓子を器にして新しい料理を作っていく、リノベーションした古民家と同じコンセプトで繋がっているかのようです。 地元への愛情の深さ福岡ないし九州のエッセンスを積極的に組み込む事も好感度が高い。例えば、飯蒸しにおける「鰻」は鹿児島の恵まれた環境で完全無投薬で育てたブランド鰻である泰正養鰻を使用。 「トマトそうめん」で使われるのは熊本が誇る極細そうめんの”ゆきやぎ”を使用。トマトのコンソメゼリーと合わせるが、極細がゆえにトマトを感じる表面積を何倍にもしております。 表面だけに火入れを施した「鱧」は天草産。レアでとけるような火入れは技術の高さも感じさせます。 クリエイティブかつ美味クリエイティブな料理には味が伴わない事も多い。だが、青の料理はそこを見事にクリアしてきます。お気に入りは「赤ムツの焼き物」。表面の皮の部分に米を塗った一品。米がなかったら完全に飲み物という火入れ。逆にパリッとした米がコントラストになり、素晴らしいアクセントを作り上げます。これは本当に美味い。 食事をつとめた「渡り蟹のおじや」も最高の一品。もはや旨味の暴力といっていいほど、贅沢な出汁達が暴れまわります。みなさん、予約困難店になる前にお早めに! その他の料理、ラインナップ。 「胡瓜とメロンのすり流し」胡瓜の爽やかさとメロンの甘さ 「虎魚の刺身」虎魚の全て、身、肝、胃袋、皮の盛り合わせ。卵黄とともに。 「鼈のコンソメスープ」 「トウモロコシの冷製茶碗蒸し」車海老の出汁ジュレ、赤雲丹、キャビア 「シャインマスカットのガリ」生姜の風味が口直しにぴったり 「ハラミの炭火焼きの山椒ソース」佐賀牛 「桃の飴細工」 — 奈良屋町 青092-272-2400福岡県福岡市博多区奈良屋町4-11-3https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400106/40051882/