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2019.05.30 昼

鰻と向き合い、その未来を考える男。@鰻はし本

東京・日本橋

10000円〜29999円

★★★★☆

鰻 これ くふうて やく のむな。日本橋の老舗鰻店『はし本』の入り口に掲げられた看板。”鰻を食べて薬を飲むな”という意味。鰻は栄養価の高い食べ物で、夏バテなんかにもぴったりと言われております。だが、そんな無敵の栄養食も資源の低下が叫ばれて久しく鰻屋さんにとって大きな課題となっております。老舗鰻店の4代目は、鰻を毎日提供しながらもこの問題ときっちり向き合っております。

彼は天然鰻を使わない。だが、食材を妥協しているわけでは一切ない。例えば、この日に提供いただいた鹿児島泰正養鰻は、恵まれた環境で完全無投薬で育てたブランド鰻。注目が集まったいま、多くの日本料理の名店などからも引き合いがあるとか。そんな鰻といち早く出会った4代目、日頃から鰻に対して真摯に向き合ってきたことの証左でもあります。豊かな自然環境で育った天然とは違う魅力を持った鰻を自信を持って提供いるのです。

鰻重だけでの提供などもございますが、はし本と横山さんの鰻を全力で堪能しようとコースを選択。

鰻をぬたで、肝焼きで、鰻ざくで、そして筒焼きでといただきます。

筒焼きとは別名「蒲の穂焼き」とも呼ばれる焼き方で、ぶつ切りにした鰻を焼き上げたもの。蒲の穂焼きが訛って「かま焼き」「蒲焼」という風に変化していていったそうです。火入れの面積が少ないため、鰻そのものの風味をダイレクトに味わえます。これも鰻の歴史を勉強してきたからこそのメニューなのでしょう。

そして主役の鰻重。タレは控えめなので、やはり鰻の味わいそのものを堪能できます。これも、鰻の質の自信から来るのでしょう。決して天然のような大きさや弾力はないが、十分な旨味に満ちております。関東風らしくとろけるような味わいで、これと上手にコントラストをとる硬めのお米も好感度が高い。

主役を支える役目をきっちり果たしております。天然至上主義の皆様、それを語るにもまずは「はし本」の鰻を食べてからにしましょう!

鰻はし本
050-5593-0945
東京都中央区八重洲1-5-10
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130202/13011474/

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