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2019.02.28 夜

銀座で人気の中華料理店が仕掛ける鎌倉のハナレ@イチリン ハナレ

中華料理

鎌倉・湘南

10000円〜29999円

★★★★★

山と海に囲まれた自然、古都としての歴史的な風土。そんな魅力を持つ鎌倉。グルメ的な視点では予約困難なフレンチから風土に合う蕎麦店に大行列のできるカレー店まで幅広いキャパシティーを持つ。店が街を素敵にしているのか、街が店を素敵にしているか、いずれにしても瀟洒で洗練されているのが共通点。もし、飲食店を営んでいるならば、きっとこんな所で店を出したいと思うものだろう。

そんな想いだったかはわからないが、それを実現したシェフがいる。それが本日の目的地『イチリンハナレ』の齋藤宏文氏でございます。築地の人気中華「東京チャイニーズ 一凛」のシェフが、そのイチリンのハナレを鎌倉にオープン。以前の勤務先が東銀座だったころもあり、ランチにはよく訪ねたものです。行列のできる人気店のシェフがスペシャルな環境でスペシャルな料理を提供しております。レストランは古い日本家屋を改装したものですが、メインダイニングの大きなテーブルが不思議と調和しております。

前段が長くなりましたが、印象に残った料理を紹介していきましょう。まずは「よだれ鶏」、四川らしい辛さナッツの甘さのバランス、パクチーの風味とバランスが絶妙。白レバーのパテまでついてくるおまけ付きです。

残ったスープがもったいないと思っているさっそく再利用。餃子と中華麺と順番に投入していきます。水餃子のような暑い皮なので、タレに投入してもだれないように計算されております。

麺にも四川山椒を練り込むという工夫。これ1つで担々麺が完成してしまったような印象です。すごい。

続いて「焼きフカヒレ」。外と中の食感のコントラストが面白い。出汁は鶏のみのパイタンスープでシンプルながら旨味をしっかりと感じさせます。

ここにも麺を入れたいなんて思っていたら今度は米を投入。雑炊のかたちで、出汁の旨味を余すことなくいただきました。

お次の「ハマグリ」の料理では、とろみのあるソースはジャスミンライスを裏ごして作ったもの。とてもユニークな方法で食材に香りをつけていきます。よくよく考えると前半から炭水化物が祭ってますね。笑 

中盤でもまさかの牛カツのサンドと豚カツのサンドというそろい踏み。黒酢を使って中華らしさをきっちり主張します。粒マスタードと混ざり合うことで甘い余韻を残します。

定番の「春巻き」や「蟹玉」は一味も二味も違う。春巻きは外がからっと揚げられておりますが、餡と皮を別で用意しているそうです。おかげで新しい食感が生まれ、餡の中身である白菜や蟹の素材の味がきっちりと感じられます。白菜などは驚くほど甘いのです。

蟹玉はスフレ状のアウトプット。ふわふわな卵の仕上がりにたいして、蟹の身はそのまま合わせているので、食感のコントラストが生まれております。

そして、白子を使った麻婆豆腐は銀座時代からの変わらぬスペシャリテでございます。

その他の料理はこちら。

「酔っ払い牡丹海老」3種類の紹興酒を使用
「金目鯛の蒸し物」柔らかい繊細な火入れ。塩気がしっかりしていて酒との相性がいい。
「水連菜」金目鯛の蒸し物の器に野菜を。翡翠麺かと思ったら、台湾の野菜なんですって。
「焼豚と腸詰」やまゆり豚の焼豚とラムの腸詰。レアな火入れによって豚肉の甘さがしっかり。ラムの風味も豊かなものに。


「鮟鱇と発酵唐辛子の煮込み」
「唐辛子の炒飯(焼き飯)」
「上湯麺」金華ハムと貝柱の出汁
「紹興酒のキャラメルアイス」

イチリン ハナレ
050-5593-6795
神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-17-6
https://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14066990/

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