横浜にある全国屈指の有名イタリアン『SALONE 2007』。オープンしたのは店名が示すように2007年のこと。2014年には同じ山下町からバーニーズ・ニューヨークの地下に移転をしている。話がいきなりそれますが、このバーニーズで大学生のときに彼女に誕生日プレゼントを買ったのを思い出します。素敵な洋館というのもあるが、何か格のようなものを感じたものです。そんな横浜の人々に愛されるショップの地下に入る、サローネにはその格が十分に備わっているように思います。
さて、このイタリアンが標榜するのは「クチーナ・クレアティーバ」。あまり聞き慣れない言葉ですが、伝統料理や地方料理を再構築したイタリア料理のこと。今でこそ主流になっている考え方ですが、特にイタリアンにおいてはその先駆者だったように思います。シェフは変われどその遺伝子はしっかりと引き継がれております。そんなアミューズから料理は始まります。
序章と名付けられた料理は、白トリュフの香りをまとわせたマッシュポテトをA5のサーロインで包みこんだ料理。それぞれの旨みが口の中で溶けていくようです。フォークに刺さった状態で提供されますが、地元では串に刺して出す料理がベースになっているそうです。串をフォークに変えるというプレゼンテーションが、クチーナ・クレアティーバをわかりやすく説明してますね!ちなみに料理は月替わりで変わっていくので二度と同じ料理に出会えない。その中で、このスペシャリテは等しく人々を喜ばせております。
他の料理も簡単ではございますが、一皿ずつご紹介させていただきます。洗練された料理をご覧ください。
「スルメイカ 人参 オレンジ」
烏賊のテリーヌ。人参はローストしたり、グラニテしたりと様々な表情を見せる。温度にもコントラストを作った一品。
「ローザンビアンカ トマト ボロニェーゼ」
ローザンビアンカをグラタン風に仕上げた一品。トマトベースのボロニェーゼの味付けに、複数のチーズのコクが加わります。
「鮮魚 タコ ハマグリ」
ハマグリの出汁で蒸した真鯛。柑橘の香りがするが、これはオレンジのオリーブオイル。柑橘と魚介の旨味の相性がいい。
「鴨 無花果 ゴルゴンゾーラ」
鴨に加えて無花果とリコッタを包んだトルテッリ。味のしっかりした鴨のラグーとソースのゴルゴンゾーラがワインに相性がいい。
「ホタテ ポルチーニ ミント」
最初のフォークに続いて今度はスプーンにのって登場。一口ながら、アンチョビのパン粉、キノコの出汁やペースト、それにホタテの旨味など次々に味と食感が襲いかかってきます。
「仔豚 栗 ローズマリー」
半身をロール状にした仔豚。マスタードと白ワインビネガーでいただく仔豚でいただきます。主役はもちろんこちらだが、隣にある豚の背脂のラルドで包んだ栗の揚げ焼きにも注目。これもイタリアンの定番なんですって!
「リゾット 赤海老 スダチ」
煮干しの出汁で炊いたリゾット。海老の出汁のソースと赤海老のソテーががこの土台の上にのります。
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SALONE 2007
050-5589-4129
神奈川県横浜市中区山下町36-1 B1F
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14010542/