「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2016.10.30 昼

銀座でみる滋賀の風景。あの「しのはら」が東京にやってきた!@銀座しのはら

日本料理

銀座・新橋・有楽町

10000円〜29999円

★★★★★

名店の東京進出が止まらない。次は岐阜の「Restaurant Satoshi.F」 の移転を控え名店達の移転の噂が絶たない。そして10月6日にめでたく東京は銀座に移転したのが滋賀の名店『しのはら』。篠原さん、おめでとうございます。

滋賀県三雲の田園風景とは打って変わって銀座の洒落たビルの地下に入店。まだオープン間もないタイミングで新生しのはらの誕生に立ち会えたことに深く感謝したい。

誕生の瞬間を表現したような四種の卵を使った玉子豆腐の登場。鶏卵は当たり前として赤座海老、牡丹海老は親子で登場し、キャビアの卵が塩気を作る。彩りが美しくまさにしのはらの誕生に花を添えるよう。

銀座に来たことは滋賀を捨てることとイコールではない。八寸で描かれた風景がそれを証明する。まさに滋賀の風景、しのはらの風景なのだ。色づいた草花は滋賀の山々を連想させます。

八寸の1つ1つが全国から集まってきた素材達を示します。まるで絵画ような美しい風景に銀座であることを忘れそうです。自分がみてきたものしか描けないという言葉とは裏腹にご自身の集大成ともゆうべき素晴らしい料理が完成しています。「銀杏」「琵琶鱒の白子和え」「玉子真丈」「菊型のかぼす」「大徳寺麩」「サツマイモ」「戻り鰹」「明石の蛸と穴子」「干瓢」

素材からも滋賀産の食材への愛情と自信が伝わってきます。

鮑と合わせるのが滋賀産のシャリ。肝と混ぜ合わせたシャリの甘さが存在感を示す。鮑自体も真空状態で味をつけずに蒸しあげたもの、つまり鮑の水分のみで作ったぶん味が濃い。この味に対抗するだけのシャリとして登場している。

煮物椀にはクリガニの真丈と滋賀の冬瓜と舞茸。鰹節を二種類。真丈を溶きながら食べると旨味が増すというが、この真丈ほとんど蟹で出来ています。椀に与える影響が計り知れません。

やはり滋賀といえば琵琶湖ですよね。琵琶湖からも食材が届きます。まずは天然の琵琶鱒。小鮎を食べると白、海老を食べると赤っぽくなるんだそうです。これは鮎を食べたもの。白っぽいの身の脂の良質さがたまりません。

もう1つは天然鰻。タレ焼きと白焼き。かなり厚みを誇る天然の鰻。脂を落とさないようにギリギリで何回もヒックリ返すそうです。自身の脂と水分で蒸し揚げのような柔らかく仕上がる。これぞ天然鰻の最高の食べ方だ!

極めつけは猪。しのはらのあった滋賀県は三雲の猪である。山や谷に保たれた豊かな自然のおかげで原種に近い猪が残っているそうです。ただし、身や脂の筋の部分であってもで食べれない部分が多いので基本的にはすべて処分しているそう。

これに着目する目利きと調理しきる技術はさすがです。タレをつけて焼いてを繰り返すので藁の燻製香が猪とタレ双方に影響を与えます。特に脂の旨味が信じられないほどに美味。ここに辿り着くまでに相当な苦労があったようです。

食事は上海蟹の炊き込みご飯。あえて日本の蟹じゃないのが面白い。最初はズワイガニ、毛蟹、モズク蟹と変遷。癖の少ない上海蟹はむしろ繊細な日本料理のほうが向いているかもしれない。お茶漬けとおこげ含めてだが4杯もお代わりした事実にどれだけ美味いか想像してみてください。

年男の36歳の篠原氏。実はミトミえもんと同い年。ステージをかえて益々輝く姿に大きな刺激を受けた1日になりました。これからもよろしくお願い致します!!

その他、注文メモ。

「香煎茶」京料理の香りがしますね。

「お造り(平目、はりいか)」包丁の技術が素晴らしい。

「鮪」大間産、110kg、脂の旨味が口から溢れる。

「最中」フォアグラ、杏のジャム。

「茄子」いりこ出汁で炊く。

「無花果」三雲。風味と香りが抜群。胡麻味噌と一緒に提供。

「松茸と鱧の鍋」春菊

「栗きんとん」

銀座 しのはら
03-6263-0345
東京都中央区銀座2-8-17 ハビウル銀座2 B1
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13200949/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ