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2016.09.12 夜

広尾に現れた「料理を建築する男」@Sì

イタリアン・ピザ

六本木・麻布・広尾

10000円〜29999円

★★★★☆

新店探訪!今回訪ねた新店は隠れグルメストリートである広尾の日赤通り。オープンしてから一ヶ月ほどとピカピカのお店です。

お店の第一印象は、その洗練された内装とデザイン。写真を撮り忘れたので細部までお伝えする自信はないので、是非みなさんの目で確かめてほしい。ゆったりとしたテーブルのレイアウトや光の使い方などすでにオーラを感じます。

それもそのはず!実はシェフ、建築家なのだ。一貫して建築の世界に身を置き、料理の修行経験などはないそうだ。
みんな一緒じゃつまらないもの。むしろ新しい世界を見せてくれるのでは?と期待感が高まります。

一品目から建築家らしさを感じさせる。直線にデザインされた「白いか」と「鰤」が整然と並ぶ。

塩でしめただけのシンプルな作りに柑橘の強い香りでアクセントを作ります。取り皿も建材を使っているそうです。ご自身のキャリアそのものが料理のコンセプトなのですね。

二品目は一転して曲線の美しさ。レアな仕上げのホタテの周りに焦がしたわけぎ。素材が持つ適度な苦味を活かした仕上げだ。

ここで席をかえてカウンターに移動する。なんだか劇場型ですね。

ここで最初の料理は「スープ・ド・ポワソン」。魚介のうま味がギュッと詰まった濃厚な味わい。特にかさごとムール貝の存在感が強い。

最大のお気に入りになったのは「ブータンブラン」。肩ロースのみ使用するというブータンブランは旨味がつまった上に超絶柔らかい。これは幸せの食感です。

ブータンの下に敷かれたレンズマメは素材の甘さが際立つ。これが食事の唯一の炭水化物。豆が唯一の炭水化物だなんて挑戦的でいいですね。なんといってもヘルシーですし。ついでに話せば「si」では砂糖もいっさい使わないそうだ。甘味は味醂のみ。デザートにも使用しないという徹底ぶり。生粋の料理人ではないからこその面白い発想ですね。

メインの肉は「牛」と「鴨」宇宙空間のようにデザインされた牛肉に丹波の玉ねぎやジロール茸。160度で焼き上げた肉の絶妙な柔らかさの好感度が高い。

一方の鴨は焼き目の強さにコントラストを作っていて面白い。火入れのレベルが素人のそれではない。

料理はデザインや建築に近いのかもれない。いや同じなのかも。コンセプトや意志をクリエイティブにアウトプットしていく作業は同様。強い意志と確固たるコンセプトを持つ渡辺師門という男、彼はきっとデザイナーであり、建築家であると同時に料理人でもあるのだ。

Si
東京都港区南青山7-14-6 本間ビル 4F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13198532/

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