2016.04.22 夜 「縁起物尽くしの割烹を堪能!」@祇園さヽ木 日本料理 京都市 10000円〜29999円 ★★★★★ 験担ぎをするような信心深いタイプではないが、「縁起物」を食べるとテンションは上がってしまう。きっと日本人のDNAに組み込まれているのでしょう。不思議と嬉しい気持ちになってしまいます。 さて、やってきました京都ツアー1日目。記念すべき最初の店は『祇園 さヽ木』。約3ヶ月ぶりの再訪。打ち水された入り口に来客への気遣いを感じます。 座して最初の縁起物「伊勢海老」ドーン!腰が曲がっていることから年老いた老人の連想で長寿を表すそうです。ずいぶん大きなご老人ですこと。圧巻のサイズ感。 伊勢海老は筍とともにシャンパン焼きでいただきました。シャンパン自体も祝い事というか目出たいニュアンスが内包されます。 香りが素晴らしく、味噌と交じり合って身の繊維に侵食していく。蟹ばりの無言の殻剥き大会が始まる。筍もついてくれば、縁起物界の鬼と金棒です。 そして、琵琶湖産の「鮎」。漢字を「魚」編に「占」と書きますが、昔天皇が鮎で戦の勝ち負けを占ったのが由来なのだとか(諸説あり)。 縁起を左右した重要な食材ですね。ちなみに頭から頂くそうですが、食べ物への感謝の気持ちもあるのだとか。相手の痛みを推して知るべしということでしょう。 姿、形、香りはこれまた日本人のDNAを刺激してくる。この時期の鮎は上り鮎ということでしょうか。うねり串で打たれた鮎の躍動感がいまにも動きそう。絶妙な塩加減はさすがです。 そして、縁起物界の王様「鯛」。やっぱりめでたい、これでしょ。お刺身にも鯛なら、しめの食事も鯛。恒例の長い皿に盛られた圧巻の向付。焼き霜作りの鯛は香りと一緒に楽しめる。 その他、旬のシマアジは長崎から、トロの握りは大間からの一品です。食事の鯛も圧巻のビジュアルですね。 そうそう、季節的に花山椒にありつけたことも喜びの1つ。 そもそも、この日の予約がとれたことは運がいい。これは縁起物の効果だろうか?金目鯛との相性抜群。花山椒の香りがついた餡は最後まで絶品の一皿になっている。 その他、料理メモ。 「ブロッコリーのムース 出汁のジュレ 北海道産の雲丹」フレンチのような顔つきだが、出汁のジュレが「和」の料理に一変させる。 「能登産の海鱒」低温調理が実現するふわふわな食感。シンプルな塩の味付けにライムの酸味が面白い。 「あぶらめとあおさのりの葛饅頭」葛饅頭の食感が新感覚。カタクリの花、ゆずの花がアクセント。 「トリガイ」三河湾より。 「ほうじ茶のブラン・マンジェと抹茶のアイスクリーム」季節の野菜も添えて。 — 祇園 さゝ木075-551-5000京都府京都市東山区八坂通大和大路東入小松町566-27https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260301/26001863/