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2015.12.29 夜

京都の名店「なかひがし」の血を持つイタリアン!@erba da nakahigashi

イタリアン・ピザ

六本木・麻布・広尾

10000円〜29999円

★★★★★

「知り合いの店がプレオープン中だから、行きたければ予約するよ。」店の名前を見た瞬間に、モチベーションの数値が急上昇。『erba da nakahigashi』

「なかひがし」で連想したのは京都最高峰の和食『草喰なかひがし』東京の支店でもできたかと思いきや、なんと息子さん(次男)のお店。和食ではなくイタリアンの店と聞いてますます興味が湧きます。本場での修業、父親の店など最高峰の修行の末の独立。期待せずにはいられない。

場所は西麻布。地下とあって隠れ家的な要素持つ。なにより店のセンスがいい。カウンターを中心とした店内。中東氏との距離感も適度で会話も楽める。さっそく食事と行きましょう。

まずは前菜。
なんて美しい盛り付けでしょう。皿を彩るのは食材だけではない。アクセントにあしらう花がいっそうの華やかさを加えます。何も旬は食べ物だけのものではない。

「菊芋と鹿肉を林檎で」
林檎の酸味の効果なのか鹿肉の臭みとは無縁。食感のコントラストも面白く、新鮮な組み合わせに期待感が増す。

「カプレーゼ」
トマトベリーにナポリのチーズ。季節に合わせて雪を意識しているようだ。恐ろしいほどコクの塊です。

「カスタナッチョ」
カスタネットではありません。栗の粉でイタリアの伝統的なお菓子のこと。そこに鱈を牛乳でペースト状にしたものがのせられる。リッツで食べたって美味しいんですよ。これは素晴らしい。

「新そばのガレット リコッタチーズ ほうれん草 プロシュート」
チーズはほんのりとした甘さで主張がなく、それぞれのバランスがいい。特に生ハムがうまかったなぁ。

「柚子のスプモーニ」
くりぬいた柚子の中に牡蠣と紅芯大根。スプモーニももちろん柚子なので、すべての食材に風味がうつる。なんとも爽やかな一品です。

スープ。
登場シーンはなんとサイフォン。まるで理科の実験が始まったかのよう。

生ハムとパルメザンチーズを煮出すことで完成する「ミネストローネ」
インカのめざめ、芽キャベツ、ゆりね、など京野菜ふくめて素晴らしい素材達。渋味を強く感じますが、直感的に健康にいいのが伝わります。笑 具材となるイタリア豆の甘さなどが絶妙なバランスを作り出している。

魚料理(温前菜?)。
あれ?魚が見えない。薄くスライスされた大根に株、そしてここにもお花「ボリジ」が添えられます。

この下には鰆。脂が芳醇で、サルサベルデとの相性が抜群。フェンネルなんかも使っているそうで、香りも素晴らしい。

そうそう、ペアリングもお願いしてましたが、こちらには「ジャスミンハイ」いい香りは食事を豊かにしてくれますね。

肉料理(冷前菜?)。「鹿肉と馬肉のカルパッチョ」
ドラマ仕立ての創造性を感じます。まるで草原のようなルッコラなどの緑の野菜、雪を見立てたパルメザンチーズ、岩のような乾燥ブラックオリーブ。そして、旬の花のマリーゴールド。春が近づく草原。残った雪の上を歩いた動物の足跡のようにも見えてきます。

ペアリングは獣臭さを消すためにも日本酒をセレクト。ただ、そもそも臭みとは無縁の一品ですけどね。

パスタ。2連発でいきますよ!

「鹿肉のスパゲッティ」
トマトソースではなく、水分をとばしたトマトを使用。トマトの酸味とミントの香りが鹿肉の臭みもすべてとばしてます。

「カルボナーラ」
大胆に黒トリュフを使用。ブラックペッパーの代わりというのだから贅沢な話です。

パスタはラビオリを使用。卵黄の味噌漬け入り。口の中でカルボナーラが完成するタイプのやつです。お洒落ですわ~。 

「むかご」
チーズとむかごのハイセンスなポテトグラタンというとこ。チーズは温度で溶けてトロっとした食感を提供いただける。マジョラムやピンクペッパーもいいアクセントになってます。

「にんじん」
4色の人参は、西洋人参、金時人参など。一つ一つ適した温度で焼き、スプモーニやグアンチャーレなどで味付けにも変化。手の込みかたが尋常じゃない。

魚料理。「松葉ガニ」
さっきの鰆は前菜だったのかな。こちらがメインの魚料理か。松葉ガニは香ばしく仕上げに香りも楽しめる。

肉料理。「牛肉のボリート・ミスト」
ボリート・ミストとは、イタリアのおでんとも呼ばれる料理。種は色とりどりのブロッコリー、ロマネスコ、カリフラワー。このの上に牛肉のひうち(ともさんかく)の部分を重ねる。おでん同様出汁で煮込むわけだが、これがシャモロックでとったチキンブイヨンを使用。

リゾット。「蟹のリゾット」
蟹味噌とバター風味が口の中で広がる。パルメザンチーズもいいが、なにより山葵菜のアクセントがたまりません。使用している古米はリゾットに向いているそうな。

近いうちに確実に予約困難な店になるだろう。年の瀬に最高のプレゼントが用意されてました。まだ運が残っていたようです。どんな宝くじよりうれしいです。(実際の宝くじは300円しか当たらなかったし。)ちなみにオープンは本日。1/6です。

草片
050-5596-5559
東京都港区西麻布4-4-16 NISHIAZABU4416 B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13191105/

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