2025.11.10 昼 丸いマカロンに宿る、ベルグの4月の心。@ベルグの4月 本店 デザート 横浜市 1000円〜2999円 ★★★☆☆ たまプラーザの住宅街の角。黄色いオーニングがひときわ目を引く『ベルグの4月 本店』。1988年創業、地域の甘い記憶を紡いできた名パティスリーだ。掲げる哲学は「普段づかいの名菓をきちんとおいしく」。流行よりも日常、派手さよりも誠実さ。35年以上の歳月を経て、もはやこの街の風景の一部と化している。 屋号「ベルグの4月」には、創業者・山本次夫氏の想いが宿る。修業時代を過ごしたスイスのホテル「デ・ベルグ」と、春の訪れを象徴する“4月”を重ね合わせた名だ。冬を越えて果実が実り始める季節のように、“初心を忘れず、明るく前を向く菓子づくりを”という願いが込められているのだろう。 その精神を受け継ぐ現シェフ・津端啓輔氏のもと、看板菓子は今も磨き続けられている。 「マカロン」は、丸っこい雪玉のような愛らしいフォルム。粗挽きのアーモンドが香ばしさと歯ざわりを立て、ふんわりとしたクリームがやさしく包み込む。定番の白い「バニラ」は、まろやかな甘さがどこまでも優しく、ピンクの「木苺」は、果実の酸味がふっと鼻に抜けて軽やか。色合いの可愛さと味のバランスの良さで、思わずもうひとつ手を伸ばしてしまう。 そして「ガトー・ピレネー」。フランス南西部ガスコーニュ地方に伝わる伝統菓子で、“外はカリッと、内はもっちり”。焦がし発酵バターの香りが立ちのぼり、層ごとに違う焼き色が生む奥行きが印象的。バウムクーヘンに似て非なるもの、どっしりとした味わいとしなやかな食感。 丸いマカロンの可愛さは、この店の心そのもの。そっと人の気持ちをふわりと明るくしてくれる。『ベルグの4月』は、そんな小さな幸せを今日も菓子に託している。ご馳走様でした。 — ベルグの4月 本店045-901-1145神奈川県横浜市青葉区美しが丘2-19-5https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140201/14000432/