2025.11.10 昼 きちんとした仕事が光る、たまプラーザの蕎麦@手打そば風來蕎 そば 横浜市 1000円〜2999円 ★★★☆☆ たまプラーザの住宅街にひっそりと佇む白暖簾。『手打そば風來蕎(ふうらいきょう)』。俳人・種田山頭火の居「風来居」に由来し、飾らず自然体でありたいという想いがそのまま屋号に宿る。ご主人は八王子『車家』出身で、2006年に独立。派手さよりも、きちんとした仕事を積み重ねてきた人。店の空気もその人柄を映したように穏やかだ。 この日は「鴨せいろ」を注文。まずは蕎麦。細打ちに切り揃えられたそばは、口に含むとしなやかさよりも弾力が際立つ。水と粉の清らかさを感じながらも、香りは控えめ。噛み込むことでそばの甘みがにじむ。キレや華やかさではなく、安定と落ち着きで食わせるタイプ。 つゆは鴨の旨味を軸に、醤油の酸味が輪郭を整える設計。表面には鴨脂の薄膜が張り、蕎麦を潜らせるたびに艶が出る。焼きねぎの甘みが途中から合流し、香ばしさとコクが重なっていく。最初に鴨の香り、次に醤油のキレ、そして最後に脂の柔らかい余韻。 忘れていけないのは、名物の「自家製そばいなり」。ふっくら煮含めた揚げの中には、そばの実や野菜の細かな具がぎっしり詰まり、口に入れると具材の食感が先に立つ。出汁の香りと同時に、ひとつひとつの素材の存在感が際立ち、全体に噛み応えのある仕立て。 たまプラーザでそばを食べるなら、まずこの一軒。きちんと整った仕事がここにある。ご馳走様でした。 — 手打そば風來蕎050-5594-8918神奈川県横浜市青葉区新石川3-13-26https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140201/14062336/