2016.01.09 夜 ホスピタリティーとはかくあるべき。絶品の串を焼き上げる職人芸!@とり喜 焼鳥・焼きとん 両国・錦糸町・小岩 5000円〜9999円 ★★★★★ これほど印象が変わった店も珍しい。無謀な当日予約を試み、ラッキーをひろうもカウンターの角の席。大将との物理的な距離感もあるが、精神的には実際の距離以上に遠く感じる。 こりゃ久しぶりに緊張感のある店だ、というのが最初の印象。メニューはコースのみ。大将のあおる大きな団扇の音だけが響く店内。まさに「職人」という言葉が似合うお人だ。 どう印象が変わったかは食事のあとで。鶏の串は合計7本で、間を野菜や白玉が埋めていきます。 特に印象に残ったものをご紹介。 「さびやき」コースの最初を飾ったいわゆるササミの焼き物。実はササミって食感など優先順位が低いのだが、処理が素晴らしい。 レアな身が食感のネガを取り払い、塩や山葵のアクセントでポジティブにもっていく。 「かしわ」柔らかさはもちろんタレの焦げ具合が絶品。素材力だけでなく、焼きの技術力であることは明らか。 「とり喜サラダ」(コースとは別で注文)こちらもササミを使ったサラダ。先ほどのさびやきと同様、ごま油を駆使することでササミの利点を引き出している。人気の理由は食べればわかります。 「すなぎも」柔らかいが、いわゆる柔らかいとは違う。すなぎもらしい食感を保ちつつ、ザクッときれるのだ。塩加減も素晴らしい。 「手羽先」ここにはエンターテインメントがついてくる。骨の部分を4箇所とると串に刺さったまま手羽がいただけちゃうのだ。ただめちゃくちゃ熱いので気をつけて! ミシュランの調査員も捨てたもんじゃありません。獲得した星に違わぬ串のレベル。人気なわけです。 ただ、最も感動したのは大将の配慮。店をでた客が外観の写真をとろうとすれば、一度落とした外灯を点ける。水やおしぼりは常に客のニーズの先をいく提供スピード。入り口付近による寒さへの心配。酔っ払って写真を撮り忘れたミトミえもんには「写真大丈夫ですか?」の一言。 職人気質で近寄りがたい方と思えばそうではない。押し付けのサービスではなく、さりげない配慮がかえって感動的です。後半でお客さんが我々だけになったときには色んな話もいただきました。池之端の名店「八巻」で修行。21歳のときに継いだそうだが、大将の看板が偉大でうまくいかなかったそうだ。(他のお弟子さんが八巻を復活させている。) 地元の錦糸町で錦を飾る。(駄洒落じゃないよ。)これだけの味に仕上げてくれれば、鳥も本望でしょう。鳥が喜ぶ、鳥で喜ぶ。そんなお店です。そうそう、事前予約があると鍋もいただけるそうです。次回の再訪は決定的です。 — とり喜03-3622-6202東京都墨田区錦糸1-8-13 小坂ビル1階https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13026017/