表参道にあるフランス料理店『lature(ラチュレ)』。店の名前は「自然の雫」という意味を込めた造語だが、シェフが何より大事にしているのが「自然」そのものだ。

とりわけシェフがこだわるのが「ジビエ」。料理にジビエを駆使するだけでは飽き足らず、自ら狩猟免許を取得するこだわりよう。そんな大自然を自ら体感するからこそ、食材への強い感謝が伝わってまいります。まだ30代中盤という若さにしてしっかりしてますなぁ。

シェフはフレンチの名店「タテルヨシノ」のご出身。クラシックなフレンチの技法をベースにしつつ、若さあふれる意欲的で創作的な演出を加えた料理達が並びます。この日は魚など一切なしの、こだわりのジビエのフルコースをいただいていきましょう。

最初の料理はマカロン。なんと生地は卵白の代わりに鹿の血をメレンゲ状にして成型したのだそう。中身にも鹿のブータンノワールが挟まれております。ジビエらしい濃厚さはありつつ、臭みなどは一切感じられません。鹿の毛の上に盛り付けるなど、自然の雫である血や毛を全て活用した料理が提案されております。ジビエをフランスのお菓子であるマカロンで品良く仕上げております。

今度は「鳩」の出番。小枝の上に鳩が可愛く止まっております。鳩サブレ風な仕上がりで、間にパテが挟まれております。こちらも圧力鍋を使うことで骨までまるごと利用しております。

他にもとにかく本当にいろいろなジビエが登場します。溶けるような食感にジビエらしい旨味と風味をまとった 「穴熊のリエット」、

三種のキノコに最後の仕上げにかけた「鹿のスネ肉のコンソメ」、

ホワイトアスパラやマッシュルームとともにサラダ風でいただく「猪ベーコン」などといった感じ。

ここからメイン。今度のジビエは「鹿」「熊」、「猪」、それにフォアグラやトリュフまで参加したパイ包み。バターの香りが口いっぱいに広がるが、複数のジビエの個性が口の中を占拠していきます。特に鹿ロースの塊と、フォアグラの濃厚な風味が印象にのこりますね。


続いての「鴨」はサルミソースでいただきます。このソースも野鳥のガラを細かくしてワインで煮込んだもの。素材をくまなく使うという方向性に一切のぶれがございません。米を食べて育った鴨からは素材の甘味が感じられます。

これで終わりかと思ったら、シェフから思いがけない提案が。「野兎」もありますが、興味ございますか?ときました。この料理、名前を「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル」といって、フランスでも滅多にお目にかかれないんだとか。ジビエ料理の女王なんて呼ばれているそうです。その工程が大変なのもので、一ヶ月も野うさぎを熟成して、調理自体にも長時間もかけて作ります。フォアグラやトリュフを海苔巻きのようにした料理で、女王の名にふさわしいジビエの高貴な香りが感じられます。

最後までジビエの手をゆるめません。フィナンシェにまでジビエのエッセンスが込められます。バターの代わりに「熊」の脂を使って作っているんだそうです。

ジビエという名の「自然の雫」を一滴も無駄にすることなく楽しむことができるのがラチュレ。ジビエ好きな人はもちろん、ジビエはちょっと苦手だなぁなんていう人にも訪ねてみてほしいお店です。実はミトミえもん自身があまりジビエが得意じゃないんで。笑
—
ラチュレ
03-6450-5297
東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビル B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13198692/