2026.05.17 夜 大名の夜に、メキシコの熱気を@エルボラーチョ 大名店 世界料理(中南米) 福岡市 3000円〜4999円 ★★★☆☆ 福岡・大名の夜に、緑のネオンとメキシカンなオブジェが目印の『エルボラーチョ 大名店』へ。店名のエルボラーチョとは、スペイン語で“酔っ払い”の意味。なんとも陽気で、なんともこの店らしい名前だ。2002年に大名でオープンした1号店で、一人でも多くの日本人に本物のメキシコ料理を食べてもらいたいという想いから始まった一軒。 店が掲げるのは、“日本国内でメキシコ旅行”。なるほど、壁の装飾、カラフルな電飾、酒場の熱気まで含めて、扉を開ければそこはメキシコの空気。パスポートは不要、必要なのは胃袋と酔う覚悟のみ。 「コーンチップス」はお通し的ポジション。いきなり酒場のスイッチが入る。軽い塩気と香ばしさに、サルサの酸味と辛味。特別な一品というより、これから始まるメキシカンの助走としてちょうどいい。 「ポテト&チリビーフ」は、フライドポテトにチリビーフ、サルサ、玉ねぎ、そしてワカモレ。見た目からしてジャンクの誘惑が強いが、これは正しく酒のための料理。ポテトの油分に、チリビーフのピリ辛な旨味、トマトの酸味、アボカドのまろやかさが重なる。気づけば手が伸びるタイプ。 「シーフードマリネーラ」は、完熟トマトとタコの漁師炒め。タコの弾力とトマトの甘酸っぱさが主役で、食べた瞬間は赤い酸味が立ち、後からニンニクや唐辛子の輪郭が追いかけてくる。どこか燻製のようにも感じる香ばしさがある。 看板の「パストール」は、10種類以上のスパイスや野菜に漬け込んだ豚肉を焼き上げた、メキシカンタコスの定番。肉の旨味にスパイスの香り、玉ねぎと香草の爽やかさ、さらにパイナップルの甘酸っぱさが重なる。甘味、酸味、辛味、脂のバランスで食べさせる設計で、タコスという小さな器の中にメキシコらしい陽気さが収まっている。 「パリジャーダ」は、秘伝のサルサに漬け込んだ鶏肉をじっくり焼き上げた料理。鶏もも肉は柔らかくジューシーで、焼き目の香ばしさとサルサの辛味がストレートに届く。下に敷かれた野菜のシャキシャキ感も手伝って、肉料理ながら重たくなりすぎない。 『エルボラーチョ 大名店』の魅力は、空間と料理と酒が一体になった陽気な空気にある。現地感を大切にしつつ、日本人の口にも寄せた親しみやすさがあり、タコスをつまみ、肉を焼き、トマトソースで酒を進める。大名の夜を少し賑やかに始める場所として、なかなか頼もしい一軒。ご馳走様でした。 — エルボラーチョ 大名店092-720-5252福岡県福岡市中央区大名2-3-2 大名リバティー 2Fhttps://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40004068/